2013年12月30日月曜日

LPのクリーニング

今日は仕事納め。7月に配置換えとなり5か月。ようやく慣れてきた感じである。歳をとると環境の変化は思っているよりもストレスが大きい。6連休となるがどのように過ごそうか。

さて、先日LPを大量に買ったことは書いた。ただいま次々と聴いている真っ最中である。
今年の最大の収穫はイッセルシュテットのベートーヴェンであろうか。昔にも聴いたはずだが印象に残っていないのは不思議。今になって改めて良いなあと思う。きっかけはKazuさんのお宅で聴いた7番だった。録音も良かったが、演奏の持つ品の良さに心打たれた思いがした。今回大量購入したLPのなかにも国内盤の9番と4番が含まれている。9番はスコア付きと豪勢なつくり。ただ、一か所傷がありループしてしまうのが残念である。長野の中古レコード店のHPに5・8番の国内初出盤と6番のSAD盤があったので迷わずに購入。さっき届いたばかりである。

最近購入したLPは概ね盤質は良好と思うが、通針する前には一応クリーニングをする。
自分は精製水にエタノールを混ぜたものを盤面にスプレーしメラミンスポンジで円周に沿って拭いている。ある程度拭いたところで乾いた綿布で水分を取る。仕上げに化粧筆で表面のホコリをとる。ノイズはこれで7割がた除去できるのではないかと思う。パチパチとしたノイズはホコリよりも静電気が原因ではないかと思うが水気が静電気を逃がすのではないかと思っている。静電気を除去できればホコリは付着しないわけで…。

少々乱暴な気もしないではないがこの方法が一番安価で効果的のように思う。以前は歯ブラシで磨いたり、少し手間を省いて電動歯ブラシで磨いたりもしたが現在はこの方法で落ち着いている。昔は木工ボンドでパックしたりもしたが、ボンドが盤の内周部に付着しそれが針先を痛めてしまう可能性があるのと、剥がすときに盛大な静電気を発生し結局ホコリが付着してしまうのでやめた。
バキューム式のクリーニング装置も市販されているがやはり高価で手が出ないというのが実情。宝くじでも当たらない限りは無理である。まあそれほど希少な盤があるわけでもなし、それなりの音で聴ければ良いといったところ。

もう一つ、カートリッジのメンテナンスについて。MC型はある程度の時間使うと帯磁する。帯磁すると何やらもやもや、ビリビリとした音になる。段々と音が悪くなるわけだ。磁気を除去する器械も市販されているがこれも高価。磁気の除去は使用時間にもよるが30時間程度に一度で良いように思う。ということで器械の使用頻度はさほどでもないので買うのも躊躇われる。そこで両端がメスのRCAピンジャックを用意しプレーヤーからの左右の端子を接続しループさせる。そしてレコードに針を落とし5分間。これで磁気は除去でき音質も回復する。

今週はこんな感じでかれこれ15枚ほどのLPをクリーニングした。部屋の大掃除?これからします。

では良いお年を。

2013年12月28日土曜日

Beinum/ ACO JB1

すっかり、年末モードだ。相変わらず寒い。風も強いので体感気温はもっと寒いことだろう。当地は雪国ではあるが海岸沿いなので雪は比較的少ないので助かる。今日も積もるかと覚悟して朝窓を開けてみたが全然積もっておらず、拍子抜けであった。

さて、先日の福岡行から早くも一週間が経った。気を揉んでいたレコードも無事に到着。梱包はただ段ボールを巻きつけただけなのでソリや破損が心配だったがこれといった問題はなかった。ただいま着々と聴いている。

その中から1枚。ベイヌム/コンセルトヘボウのブラームスの1番(デッカ)。録音は確か51年だったと思う。モノーラル。ベイヌムはブラームスの全集をモノ-ステレオの移行期にフィリップスと録音していて1番・4番はステレオ、2番・3番はモノラル録音だった。これも名盤。

このブラームスの1番、レコード番号はLY1で国内初出盤だろうか?目立つキズもわずかでノイズも少なく上々である。フィリップス盤と比べると深みといったものは後退するがそれを補ってあまりある推進力に溢れた演奏だ。コンセルトへボウのアンサンブルも驚異的に良い。戦後まもなくのことであるし、楽団員の入れ替えも多かったことと思うがどうだったのであろう。メンゲルベルクの失脚に伴い音楽監督となったベイヌム。前任者の主観的でロマン的な指揮ぶりに対して客観的かつスマートな指揮ぶりは両者の違いを際立たせたものと思う。このブラームスもテンポを落としてタメをつくらずに進んでいく。とても颯爽とした演奏となっている。モノラルながら聴きやすい。
実はこの演奏、以前CDで持っていたが引っ越しの際処分してしまったようで手元になかった。久々の再会。フィリップス盤も良いがこのデッカ盤の方がよりベイヌムらしさが現れているように思う。
今度、ブルックナーの選集(5.7.8.9番)が出るようだ。これも全くスマートな演奏。スイッスイッとフレーズが先に先にと進んでいく演奏。聴いているとキツネにつままれたようになる不思議な演奏。7番はデッカ音源、そのほかはフィリップス音源ですべてモノラル録音である。

モノーラル盤の再生ではカートリッジはオーディオテクニカのAT-3MONOを使用している。MC型ながら出力は大きめなのだが、トランスを通すと50Hz.をピークとしたハムノイズが盛大に出る。通常のMC型でもわずかに出るが聴感上は気にならない。かといってトランスを通さないと痩せたおとになってしまう。困ったものだ。





2013年12月23日月曜日

Maazel/VPO GM 7

荒れた天候もひと段落。寒いながらも落ち着いた天気となってきた。
週末、当地は雪模様の天気だった。加えてカミナリ様がお怒りになっておられた。我が家から30mほどのところに電波塔らしきものが立っており、避雷針を備えている。よって我が家に落雷の危険はないものの、カミナリ様は好んでお落ちになるわけだ。カミナリが落ちるとき、それはもう凄い音である。あえて文字に起こすと、「メキメキッ」「バリッ」「パシッ」となるが全く凄さは伝わらないであろう。まあいい。音も凄いが、振動も凄い。家が揺れる。時には一晩中である。
グランカッサ(大太鼓)のトレモロなどは足元にも及ばない。あんな音が出せたらイイなあ~などとも思うが、鼓膜が心配。

MUUSANさんのブログにマゼールの新マーラー・チクルス(フィルハーモニアo.との1~3番まで)の記事があった。至ってフツーの演奏のようだ。しかしマゼールのこと捻って捻ってフツーを装っている気がしないでもない。実際聴いてみないことにわからないことであるがフツーなマーラー演奏という時点でやっぱり異常なことのような気がする。これが刺激となってVPOとの旧全集を最近は聴いている。
あまり評価されてない演奏だと思う。いまだにVPO唯一のマーラー全集という地位を保ってはいるが、一段低く見られている。よく聞くのは表面的に過ぎる、というもの。全体的にテンポが遅くネットリと歌う演奏だ。スコアがどうなのかはわからないけれども、かなりイロイロやっているんじゃないかと思う。VPOもよくついていっている。マーラーを聴くというよりも、やはりここはマゼールを聴くという感じか。

なかでも、7番は6番と並んで好きな演奏だ。

7番の演奏タイムはもっとも遅いと思われるクレンペラーと参考までにインバルのDENON盤をのせておく。
     
   

1st,mov.
2nd.mov
3rd.mov
4th.mov
5th.mov
 マゼール
  24:24  
  15:39
  10:18
  15:47
  20:05
 クレンペラー
 27:47      
 22:08
 10:28
 15:42
 24:15
 インバル
 22:36
 14:40
 10:21
 13:13
 16:49
                

 インバルと比較してもマゼールは遅いようだ。しかしクレンペラーのタイムはやはり異常だ。これがクレンペラーでなかったらアンサンブルが悪い酷い演奏の一言で片づけられてしまうに違いない。マゼールのマーラーはクレンペラーの影響というかクレンペラーへのリスペクトがあるのではないかと私は睨んでいるがいかがだろうか。タイムだけではあまりわからないが。


さて、先の連休を利用して福岡に遊びに行ってきた。アホみたいに大量の中古LPを購入。持って帰れるかと思ったがあまりの重さに断念。宅急便でただいま新潟に移動中のハズ。無事に着いて欲しい。

記事を仕上げながらシェリングのバッハの無伴奏を聴いている。久しぶりのオーディオはやや膨らみ気味であるが心地よい音楽を奏でている。今日も無事音楽が聴けることに感謝。

2013年12月8日日曜日

理想の音はどこにある?

12月に入り、我が家も忙しくなった。消費税増税前の駆け込みで水回りのリフォーム工事が始まった。が、連日の入浴、トイレがとても苦痛だ。ストレスが溜まりに溜まっている。音楽を聴く時間が思うように取れないし、日帰り温泉に毎日浸かっているが疲れもイマイチ取れない。が、お肌はスベスベである。自分史上最高にスベスベである。まあ肌がスベスベしていても何の得もないのだが。

久しぶりにオーディオの話、というほどの内容ではないけれど。特に選手の変更はない。したいなあとは思っても踏ん切りがつかない。踏ん切りがつかないのはカミさんに話を持ち出すこと。ダメと言われるならまだしも、全く相手にしてもらえないことが確実だからだ。

今年の4月ころ、スピーカーの配置を部屋の長辺に対して横長から縦長に配置したものの思うような音にはならなかった。出てきた音は広がりに欠け、なんともバランスの悪いものだった。EQでの調整を繰り返したがいかんともしがたく再度、横長配置に戻した。当初は後壁にべた付けだったスピーカーも今は85㎝くらい前に出し、30度ほど内側に振り向けた恰好になっている。

フリーソフトで部屋の音響特性をシュミレーションができるものがある。これは便利だが、あくまでシュミレーションである。部屋の音響特性を大まかに掴むには良いがこれがすべてではない。実際にセッティングし、自分の耳で聴きながらの調整はもちろん必要だ。
部屋にはそれぞれ固有の特性があり、それにスピーカーの位置とスピーカーの特性が掛け合わさった音が耳に届く。その音が自分の聴覚特性や好み、もしくは感性に合致するならそれは自分にとって追い求めていた理想の音になるだろう。

先日、これまたオーディオ好きのいとことkazuさん宅にお邪魔させていただいた。Y社製音響ボードと吸音材を導入され、低音域が締まった音になり非常にまとまり良く、それでいてしっとり艶やかなその音の作りに感銘を受けた次第。ありがとうございました。kazuさんと知り合ってからオーディオや音楽をする自分の姿勢が少し変わったです。感謝です。

さて今日も理想の音を求めて前に進もうか。


この記事は木曜日に書き始めているが、昨日ようやくトイレが使えるようになった。便座あったけぇです。ウォシュレット気持ちイイ~。文明的な生活までもう少しの辛抱だ。