2014年3月29日土曜日

魅惑のアクセサリー AT666+AT661

ガソリンが高~い!。消費税が上がる前に給油、と思ってガソリンスタンドに行ったが154円!先週は149円だったのに!だったのに!
もうあんまり3%アップとか関係ないじゃん!原油価格が高騰したのか、駆け込み需要を見込んでの値上げか?満タンと思ったが、バカバカしくなって30㍑だけにした。消費者をバカにすんなッ!

そんな腹立たしいところに待ち人来る。AT666とAT661である。
アナログ再生機器の設置見直しをしているなかで、気になったのはLP盤の反り。20年近くLPから遠ざかっていた身。たまたま職業上の先輩からタダでプレーヤーを頂戴したのをきっかけに再び聴き始めるようになった。将来アナログシステムを構築しようとかは全く思っていなかった。LPも取っておいたというより処分できなかった、売る手立てがなく、ただ家にあったという方が正確かと思う。そんなわけでまた聴くようになるとも思わず、段ボール箱に入れておいたLPは歪んでしまうのは当たり前である。LPの購入も中古となれば反っていないものを探す方が難しい。

このAT666と661、666はジュラルミン製のスタビライザーだが内周と外周がゴムのターンテーブルシート。661は電動サクション・ユニット、吸引器。要はシートと盤の間の空気を抜くことで真空にして盤面を密着させて音質の向上を図るというもの。盤のゆがみや反りの修正そのものが目的ではないので全く反りが無くなるわけではないけれど吸着により反りはある程度というか、かなり解消する。回転している盤面がわずかに上下に波打つ程度。反りの酷いものだとシュワッ・・・シュワッ・・・とワウフラッターが気になったが、それもほとんど気にならなくなった。無音部分の静寂性も上がり、金属製のターンテーブルシート特有のカチッとした音の立ち上がりと切れの良さもうれしい効果。しかしゴム系ターンテーブルシートの大らかな感じが後退しやや詰まった感じもする。

バキューム式のスタビライザーシステムを現在でも装備している再生機器はあるが、発売元のオーディオテクニカでもすでに廃番となって久しく中古でしか入手できない。結構出物はあるが中古品もゴム部分の劣化や吸引装置の故障などでこのシステムのキモである真空状態による吸着ができなくなってしまったものが多い。デリケートで完動状態を保つのが難しい。666だけがターンテーブルシートとして売りに出されていることも多い。
自分としてはトリオが以前発売していた外周スタビライザーDS20をずっと探している。DS20の方が構造的にシンプルで故障もないと想像するが、なかなかパーツすべてが揃った状態の良いものが見つからない。以前、良いものがあったのだけれど、プレーヤーとのセット販売だった。しかもそのプレーヤーが自分の使っているものと同じKP1100。1100の2台使いも考えたけれど価格も折り合いがつかず諦めた。
よい状態のDS20が見つかるまでの間の中継ぎとして666+661を考えていたところちょうど良い出物にめぐり合うことができた。相場よりも4割ほど安く手に入れることができた。盤の片面30分くらいはしっかりと吸着していて程度は思っていた以上に良かった。

難を云えば、操作が手間なこと。決して複雑ではない。クリーニングをしたLPをその上に置き、ホースを繋ぎスイッチを押し、30秒ほどで終了。しかし盤面にある程度の圧力を掛けないと上手く吸着してくれないことがある。この圧力をかける方法が今一つイケていない。ただいま良い方法を思案中だ。
上の画像はAT666と661。LPのレーベル面の外周と盤の最外周にあたる所がゴムになっていて、盤と密着するようになっている。今回購入したものにはこのほかに手動式のサクションユニットがついていた。前の所有者は666の導入後に電動式の661を買ったようだ。
中の画像はサクションユニットにゴムホースを繋いだところ。
下の画像は吸着中のもの。反りの酷いものはこのように浮き上がっているところを上から押さえつけないと吸着しない。この押さえつける方法をもっとスマートにしたいと思案中。

今日、妻はテゴマスのコンサートに横浜まで出かけた。喜ばしいことだ。居なくて、ということではなく妻の行動力というか、何かに打ち込んでいる姿に対しての思いです。








2014年3月26日水曜日

AB7 H.Blomstedt/SKD

先の3連休はレコード再生の調整に費やす格好となったが、改めてセッティングの重要さを痛感することとなった。我が家のリスニングルームは2階のいわゆる応接間だった12畳の洋室なのだが、30年ほど前に建てたものなので床も壁も柔(やわ)い。音も防音・遮音もあったものではない。ビー玉を転がしたことはないけれど、きっとコロコロとクモの子を散らすように転がっていくことだろう。
そんな床ゆえに機器のセッティングは大変だ。半年ほど前に水平をキッチリととったハズのアナログプレーヤーの水平が取れていなかった。どう歪んでしまったものか?CDプレーヤーの水平もアナログプレーヤーほどではないものの水平ではなかったので今回、調整しなおした。音の方はというと、苦労した甲斐はあったと言っておきたい。

さて、先日中古レコード店のHPを見ていたら表題のCDが売っていた。迷うことなく注文。ブロムシュテットはブルックナーの4番と7番を80年頃にデンオンに録音していた。デンオンというとB&K社のワンポイントマイクのイメージがあるけれど、それはインバルのマーラーの録音を待たねばならない。世界に先駆けたPCMデジタル録音もこの頃には硬さも取れてきている。
ブロムシュテットはブルックナーをこの後、SFS、ライツツィヒ・ゲバントハウスO.とデッカに録音したが、残念なことに全集とはならなかった。
デンオンにはこの7番と他に4番の2曲だけ録音した。当時はまだ他の曲はあまり聴かれていなかったためかもしれない。4番は自分が初めて買ったCDのうちの1枚で、いまでも愛聴盤の一つ(
と書いたものの、見当たらない!最近こういうことが多い)だ。当時、なぜこのCDだったのか今はもう思い出せない。この頃からブロムシュテットは派手さはないけれども、高い水準の演奏をする印象がある。「ブルックナーの音楽」を聴かせてくれる指揮者だ。
7番は再発売を繰り返したが、ついつい買いそびれてしまっていた。まてよ?カセットテープで持っていたかもしれない。レコード番号は33C37-7960でCD初発のもの。レーベル面のデザインは3分割。初期のDENONのCDはこのデザインだったが、いつの間にか変わってしまった。CDのレーベル面のデザインはDENONに限らず、コストダウンのためだろうか段々と簡素なものになり味気なくなってしまった。


2014年3月23日日曜日

システム底上げ FRT-3

この3連休はシステムの調整に時間を費やした格好となった。LPを、文字通りとっかえひっかえ15枚ほど聴くうちに、ふと前のスタメン、T-3の方が良いのではないかという迷いが生じ、一時再登板願った。結果はというと、う~ん。正直なところどちらも良い。FRT-3を入れてみて初めてT-3の良さもわかった気がする。しかし大金(といっても大したことないけれど)を投じ補強したFRT-3。このまま使い続けるのが良いというのが妥当な判断だろう。(あ、これちょっとだけアメフトのテイストが入っています)

FRT-3の能力を活かすべく、チーム(システム)全体の見直しをした。大幅に修正したのはレコードプレーヤーの足回り。今一度機器の水平を取り直した。しっかり取っていたつもりだった水平も思っていた以上の傾きがあった。ターンテーブル上に水平器を置き水平を取る。これだけですっきりとして、高音域がスーッと伸びる印象。歪んだ感じも減った。ボリュームを上げてもうるささが減った。
T-3を使用していた時に繋いでいたケーブルをEQ→パワーアンプ間にコンバート。これでも艶感が増したようだ。
いろいろと上げ下げしていたEQも最終的に以前のままが良いという結論に至った。

CDの再生に比べて不満の多かったレコード再生だったが新昇圧トランスの導入によってシステムの見直しができた。正直この3日間は辛かった。寝ても夢の中で調整していたように思う。でも結果良ければすべてヨシ!

さて、この新システム、どれくらい耳を喜ばせてくれるだろうか。来週はさらに大型補強としてリスニングチェアがくる予定。これはオーナー(妻)のジャニーズ横浜公演行きとのトレードで成立したもの。これも待ちどおしい。

2014年3月22日土曜日

FRT-3 その後の続き Qujilaくじら の2枚

待ちに待った3連休。先週は同僚の欠勤によって多忙で疲労。こちらは大荒れの天候。とても寒い。低気圧のせいか持病の慢性副鼻腔炎が疼いて仕方ない。
頭蓋骨のなか、鼻の穴の奥、眼窩の下に副鼻腔という空間がある。慢性副鼻腔炎はこの副鼻腔に炎症があり粘調な膿汁(いわゆる青っ洟)が溜まってしまう。炎症がなければこの空間には何もない状態。頭蓋内の音の共鳴に重要な役割を果たしている。よって炎症があると聴こえる音も違ってくるハズ、と睨んでいる。

昨日はオーディオの調整に大半を費やした。先週、昇圧トランスをフェーズテックT-3からフィデリティリサーチFRT-3にした。しかしなかなか良い音で鳴ってくれない。T-3との昇圧比の違いだろうかFRT-3はかなり音が大きい。大きいだけでなく量感が増したように思う。低音域はハムノイズ対策が奏功して随分とおとなしくなった。しかしその分中音域~高音域が相対的に持ち上がる形となった。そのままではキンキンとした音で聴くに堪えない。聴けないわけではないがしばらくすると耳が痛くなる。どこか特定の周波数が膨らんでしまっているのだと思う。そんなわけでEQの315Hz~1.25kHz、3kHz~20kHzを1~2㏈ほど下げたり上げたり。結果はというと、今日のところは耳が痛くなったりはしていない。その意味では良い方向に変化したと言えるだろう。でもこのトランスの持ち味を消してしまっていないだろうか?

耳が痛くなるで思い出したが、オーディオショップでハイエンドの大型スピーカーの試聴をお願いするとどんだけボリューム上げんねん‼と関西弁で突っ込みたくなるほど大音量で聴かしてくれることがある。そんな時はたいがい耳が痛くなる。聴覚でなく痛覚。音楽は痛覚では聴けまい。またその時の店員のどう?イイ音でしょ?スゴイでしょ?こんなの聴いたことないでしょ?みたいな顔がイヤだ。聴いたこともないし聴こうとも思わへんワイッ‼

さて、EQの調整はもちろんレコードをかけてのことになる。もっぱらこの2枚を中心にかけている。
ショルティの新世界とメータの惑星。しかしCDと違ってレファレンスとなるLPが少ないのが悩みである。いわゆる録音のよいものは他にもあるがなんかこの2枚には愛着があって、うまく鳴ってくれたらうれしい2枚です。


                   サー・ゲオルグ・ショルティ/ドヴォルザーク:交響曲第9番《新世界より》【CD】【国内盤】


                   Mehta_planet_1

先日、懐かしいCDを買った。QujilaというバンドのCD。上が「MIX」で下が「島の娘」。学生時代によく聴いていた。その頃はレンタルCDをカセットテープにダビングしたものだ。Vocalの杉林恭雄の声が心地よい。中古CDショップめぐりで探していたがなかなか入手できずにいた。北九州の中古CDショップで通販で購入。

                   

                   

2014年3月20日木曜日

FRT-3 その後

我が家にやってきたFRT-3。一週間経とうとしているが、これが意外とじゃじゃ馬で困っている。
T-3に比べて低音域と高音域の量感がすごい。そのまま聴いているとそれこそ耳が痛い。DEQ2496のEQカーヴはCDの音を基準に音決めしている。T-3の時はわずかに低音域~中音域が膨らむ程度だったが、FRT-3はその許容レベルを超えている。良く言えば奔放、悪く言えば締まりがないというか混沌。現在はとりあえず低音はそのままにして、高音域はアンプのトーンコントロールを若干絞って聴いている。もう少し改善の余地はあるだろうがこの音の傾向を活かしながらの調整は難しい。しかし音が目の前いっぱいに広がるさまは改めて凄いと思う。同じトランスでこうも音の傾向が異なるとは驚きだ。T-3は現代のトランス。カートリッジが拾ったLPの情報をそつなく増幅していると思う。まとまっているが優等生的。67年発売のFRT-3はあまり整えるといったことは考えていない音のつくりのようだ。とにかく増幅!。まあFRのエントリーモデルだから仕方なかろう。

トランスにつきものと言えば、ハムノイズ。ブ~ンというあれ。設置場所によってもノイズは増減する。当初はハムノイズが盛大だったが出力端子の間のねじにアースをとって事なきを得た。ノイズが無くなったわけではけれど聴取に問題ないレベルまでさげることができた。ハムノイズはT-3よりも小さいようでこれも満足。

2014年3月15日土曜日

FR FRT-3 MC trans

先週に引き続きアナログのお話。
この一週間、消費税の増税前に少し大きな買い物をしようとあれこれ考えていた。CDボックッスセットは買ってもきっと全部は聴かないだろうし、聴きたいからというより、安い(うちに)という理由もなんだかなあと思い、やめた。
オーディオでなんか無いかなあと考え、じゃあMCトランスはどうだろうということで、近所のハードオフに行ったところFR(フィデリティ・リサーチ)のFRT-3というMCトランスを見つけた。
実はこのFRT-3、以前にも中古で買ったことがあった。買ってすぐに端子の接続不良が見つかり別のトランスに交換してもらった経緯がある。それが今使っているトランスはフェーズテックのT-3。こちらも安価ながら良い音なのだが、抵抗の切り替えができないのが難点。MCカートリッジだけを使うならこれで不満はないが、普段はMCを良く使うけれどもMMの大らかな音も好きな自分としてはMM/MCの切り替えも欲しかった。ということで即買いしてしまった。価格はナイショ。
フェーズテックT-3の適合インピーダンスは1.5~40Ω。FRT-3はPASS・30Ω・10Ω、3段階の切り替えが可能。良く使うMCカートリッジはオルトフォンMC☆20WとデンオンのDL-103。オルトフォンのインピーダンスは6Ω、デンオンは40Ω。T-3で2つのカートリッジでの再生は可能だ。でも、できることならカートリッジとトランスのインピーダンスを揃えた(できるだけ合わせた)ほうが良い。

早速繋いでみた。インピーダンス切り替えは10Ω。思っていた通りT-3とずいぶん違う。T-3ではややレンジは広いけれどカッチリとした印象だったオルトフォンがFRT-3では奥行きを増し、ずいぶんと煌びやかな音に変化した。低音域と高音域が伸びているが中音域が厚く、ネッチリ・トロ~リとした、これぞトランスといった音。ややフォーカスの甘さが気になるがセッティングで追い込める要素はあるだろうか?

明日はDL-103やシュアーを聴いてみよう。どんな音だろう、楽しみだ。



     



2014年3月9日日曜日

我が家のanalog disc System KP-1100

冬はLP再生には厳しい季節だ。寒いとカートリッジのダンパーとLP自体の硬化してあまり良い音で鳴ってくれず困る。ある程度柔らかくないと艶やかで粘りのある音にならない。LP1枚分くらいでずいぶんウォームアップできるのだけれどもそれが億劫に感じてしまう。あとは静電気の問題。ヒーターを使うと部屋が乾燥しディスクが帯電しやすくなりノイズが増える。以前にも書いたがスピーカーは乾燥しているほうが音は良い。ユニットの振動板が軽くなるからだ。しかしLPは乾燥が大敵。難しいところだ。

さて、我が家のアナログディスクシステムはケンウッドKP-1100をマッキントッシュC36に繋いでいる。プレーヤーとプリアンプの間にはMCトランスのフェーズテックT-3を挟んでいる。カートリッジは数種類を所有しているが使用頻度が高いのはオルトフォンMC☆20W。最近になってデンオンDL-103も良く鳴るようになった。モノ盤はオーディオテクニカAT-MONO3/LPを使うことが多い。MM型の大らかな音も好きだけれどMCトランスを入れてからはいちいち接続しなおさなないといけないのでついつい面倒くさく、使う機会が減っている。

KP-1100はターンテーブルを少しいじっている。ターンテーブルの重量は1.9㎏だけれども同じくトリオの一世代前の機種(KP5050ほか)のターンテーブルは2.6㎏。これに換装している。ひっくり返してみると外周部が分厚い。これは慣性モーメントのアップを狙ってのこと。700gの差は思う以上に大きい。もう一つはハウジング上に重石をして駆体の重量を増している。ちょっと見た目は悪いがこれによりモーターの回転(作用)に対して反対向き(反作用)のベクトルを増している。回転が安定しSN比と低音の量感・質感が向上した。電源部も強化したいところだけれどもこれだけでもずいぶんと音が良くなった。
ネイキッドと称してハウジングを剥いで、X型のフレームだけを残している人を見かける。見た感じも美しくないし理論上音質の改善には逆効果のように思う。

これらのチューニングは会津のオーディオショップのKさんからアドバイスを頂いたものだ。あんまり良いお客ではないのだが、質問のメールをすると親切な返事をくださる。感謝してます。

写真は上から、メインで使用しているカートリッジのオルトフォンMC☆20W。解像度とレンジの広さ、音のふくよかさのバランスが良く、オールジャンルOKである。以前はもう少し重いヘッドシェルを使っていたが、オルトフォンの軽いものに変えたらのびのびと明るい音調になった。
2枚目はターンテーブルをひっくり返したところ。左がKP1100のもので右がKP5050のもの。一目瞭然、右の外周部が分厚い。
最後はプレーヤー全体。トーンアームの動作に支障が出ないようにダンベルの重りを載せている。本当は鉛の延べ棒なんかが良いのだろうがこれでも十分な効果はあると思う。重りは革のシートを敷いて載せている。







2014年3月8日土曜日

Antoni Wit

寒の戻りにも程があるッ!と怒ってみてもしょうがない。すこしづつだが春はそこまで来ている。童謡「春よ来い」のみいちゃんではないけれどお待ちしています。でも赤い鼻緒のじょじょって何?

佐村河内氏。誰だよ?というくらい別人だった。しかし記者もイヤな質問をする。正直、そこまでしなくてもと思いつつ職場のテレビに見入ってしまった。あれだけのことをしでかしたのだから仕方ないようにも思う。この件で思うのはこうでもしないとクラシックの業界では売れないという事だろう。作品や演奏を背景にあるドラマ込みでその人や作品を見る。そしてマスコミは作品ではなくそのドラマをことさらにクローズアップし感動を強要する。それは享受する側の責任でもあると思う。マスコミは佐村河内氏のドラマに乗っかった側で一緒に盛り上がったのに、このやり方は少々身勝手なように思えて仕方ない。

さて、スクロヴァチェフスキとともに気になる指揮者である、アントニ・ヴィト。カラヤン指揮者コンクールでの入賞歴をもつポーランドの指揮者である。スクロヴァチェフスキもポーランド出身だがこれは偶然。
ナクソスに多数録音があるヴィト。代表盤はやはり一連のペンデレツキとルトスワフスキの録音だろうか。自分が始めて聴いたのはペンデレツキだった。ペンデレツキと言えば先の佐村河内氏と同じく「ヒロシマ」つながり。
ナクソスには他にマーラー、チャイコフスキー、ヤナーチェク、シマノフスキ、シューマンなどの録音がある。大きくデフォルメせず曲の姿をスッキリとみせてくれるのが特徴だろうか。
マーラーはミヒャエル・ハラースとの振り分けでヴィトは2,3,4,5,6,8の声楽を含む曲を主に振っている。ペンデレツキを聴いても声楽の扱いが非常にうまい指揮者だと思う。
ヤナーチェクは2枚出ているようだ。そのうちの1枚、狂詩曲「タラスブーリバ」はもともとウクライナの作家ゴーゴリ原作のポーランドが舞台となっている小説をモチーフにモラヴィアのヤナーチェクが作曲、という国民楽派の流れをくむ民族主義の曲ながらなんだか無国籍風。
ナクソスではポーランドの2つのオケを振っている。1つはカトヴィツェのポーランド国立放響、そしてワルシャワpo.。カトヴィツェとはナクソスの初期90年代に多く録音しており3流オケ扱いだったが、なかなかどうして。どちらもひんやりとした寒色系の音色ながら地力のあるオケだと思う。地味で堅実ではあるが実力ある指揮者だと改めて思う。このあたりスクロヴァチェフスキに似ていると思っていたが、今回調べてみるとヴィトはスクロヴァチェフスキに一時期だが師事していたようだ。道理で似ているわけだ。


2014年3月1日土曜日

CDの除電効果

裏ワザというほどでもなく、これに近いことをやっている方もいるのではないかと思うのだが、CDをトレイに載せる前にレーベル面に霧吹きで水を掛けて布で軽く拭き取っている。毎回やっているわけではないのだけれど。
それでどうなるのかというと音全体の見晴らしがよくなるのです。原因は静電気なんではないかと疑っている。CDはプレーヤーのなかで高速回転しているのでその時の空気との摩擦で帯電するのではないか。自分はケースではなく不織布に入れて塩ビの袋のなかに収納しているのでこのときの摩擦によっても帯電するのではないかと思う。
帯電がCDの再生メカニズムや音にどのように影響するのかは、正直なところわからない。LPではプツプツ・パチパチといったノイズの原因になると同時にホコリやチリを引き寄せる。CDはそんなことないし。こんなことを本気で実験するようなひとも現れないだろうし理由は永遠に不明だろう。

どんなCDにもある程度の効果はあるようだ。最近届いた新品にも試したが見通しが良くなった感じがする。生産工程でも帯電するのだろうか?

ネットで調べるとLP用だけではなくCD・DVD用の帯電イレーサーも販売されている。ガン方式(引き金を引きイオンを放出する)や除電効果に優れた繊維を使ったものなど様々。でもどれもお高い。これらのグッズの方が除電能力は優れているだろうし、グッズが出ているという事は静電気が音質に何らか影響するということか。
この水スプレー方式で静電気をどの程度まで減らせるかはわからないけれど、ほとんど元手が掛からないところがウリだ。

気をつけるのは、水はレーベル面だけにスプレーし記録面にはしないこと。水滴が付く程度で良い。スプレー後はサッと拭き取るだけにすること。水で濡らし固く絞った布などで拭くだけでも良いかもしれない。