2020年3月28日土曜日

もう、終わっているよ日本・・・

「北風と太陽」ではないけれど、暖かい日と寒い日が交互にやってきてコートを脱いだり、また着たりと忙しい。
暖かい日はまだしも、寒い日はやっぱり腰や膝が張って痛い。

依然としてコロナ禍は止まず。
日本においては感染者数、死亡者数ともに世界的にみても低水準で推移していることになっているが、果たしてそうなのか?
BCGの予防接種が効を奏しているという意見もあるが、今週に入って感染者数は急増傾向にあって予断を許さない状況であることには変わりはない。
そんな中、給付金が”和牛券”だとかお魚券”だとか、何を考えているのかと呆れるばかり。
そして昭恵夫人のお花見騒動はツッコミどころが満載。
お花見の”自粛”やら大人数での食事や宴会の”自粛”を政府が要請している中での出来事。フェイクニュースかと思ったら安倍首相も認めていることから本当らしい。でも国会では謝らない。
身内の行動もコントロールできない御仁にこのコロナ禍を制御できるわけが無いのは道理。
昭恵も安倍首相も、花見に参加したJ事務所の”T”もホント馬鹿なのか? ○○券などと言っている与党連中ももう頭ん中に何かが湧いているとしか思えない。日本、終わってんじゃね?
オリンピックも”1年程度の延期”と決まったが、果たして開催できるかどうか?
日本柔道連盟は代表選考のやり直しを検討しているとも聞く。でも、このおよそ一年の間に選考のための大会が開催されるのか?ほかの競技にしても通常、オリンピックに向けてアスリートは数々の競技会や試合に出てベストのパフォーマンスに持っていくことをするのではないか?そういった大会や試合を行う余裕がこの1年の間で確保できるのか甚だ疑問である。
どうもこの”1年延期”にはアスリートファーストの視点が欠けているように思う。

今回のコロナ禍による世界経済への影響はリーマンショック以上、とも。
今、新日本PO.の存続が危ぶまれている。半年持たないという話で寄付を募っている。
後手後手・ごたごた・グダグダな経済対策と”自粛”要請で、このコロナ禍が収束をみた時、日本という国に音楽や演劇、出版といった文化が残っているだろうか。恐ろしい。

本当は新潟市の中古レコード店に行きたいのだが”中古レコード屋クラスター”を形成してしまっては、ね。
という事で、今週は家に引きこもりの予定。


2020年3月25日水曜日

コロナのことなど 三角関係・不倫・復讐・殺人を愉しむ

今日は背中が痛いが、仕事ができるかと思い職場まで行ったものの、腰を屈めることができず早々に(仕事を)断念して早退。接骨院に寄って昼前には帰宅。事務仕事を持ち帰り、PCとにらめっこしながら音楽を聴いて過ごした。

オリンピックが延期と決まった途端の新型コロナ感染者数の増加などは、オリンピック開催のために検査数を抑え、感染者数を少なく見積もっていたのでは?と勘繰らされる。などと言っているうちに、先ほど東京都は今週末、不要不急の外出自粛を呼びかけ、外務省は外国への渡航自粛要請を発表した。ますますアヤシイ。
で、ここにきても”要請”である。あくまでも責任は個人にある、ということか。先日のK-1の興行も結構叩かれているようだが、あくまでも自粛”要請”であるからして、主催者の判断に任されるわけで、何の補償も無い中での実施には文句は言えないように感じる。
そんな中、イタリアの感染流行が収まりつつあるのではないか?というツイートを目にした。これが本当であるならば喜ばしい話だ。

さて、今日は帰ってから、マスカーニのカヴァレリア・ルスティカーナを聴いた。話の内容は三角関係に不倫、復讐、殺人と穏やかではないが、その音楽には恥ずかしいが昂奮した。血が滾る感じ。初演時に60回ものカーテンコールがあったというのも頷ける。
オペラのCDには珍しく、1枚でおさまる長さ。主役のバルツァ、ドミンゴがまた良い。先日はテノールのプラシド・ドミンゴの感染も報道された。日本では志村けんの新型コロナ感染報道があったし、快復を切に願うばかり。


2020年3月22日日曜日

RCA端子のクリーニング

RCA端子のクリーニング。これは七味がやっているものですが、効果については自己満足の域を出ないものです。あまり他人様にはお勧めしないです。

ネットで知恵袋なんかを見ると、接続した際にこすれ合って、綺麗になるんだから磨かなくてもOK、みたいな意見もあるんですがホントでしょうか。

機器も古くなってくるとRCA端子をはじめ、くすんでくる。以前はテクニカからも端子のクリーニング用のキットが出ていたが、それも今は廃番。
何か良いものは無いだろうかと思い、ジッポーライターを磨く、貴金属磨きのシートを使ってみた。これで磨くとピカピカになるので、ご紹介する。まあ、良いのか悪いのかの判断は皆さまにお任せする。

今回は撮影の都合でRCAのメス-メスの端子をキレイにします。
こちら、普段はカートリッジのデマグネタイズに使用してます。
見にくいかもしれませんが、結構くすんでいます。(拡大可)

使うのは100均の貴金属磨きシート

袋から出すとこんな感じ

マッキントッシュC36についているRCA端子キャップ

いい感じに口が開いています。

シートを端子にかぶせて、キャップを嵌めます。
これをシートごと持って数回グリグリします。


シートはご覧の通り、汚れてます

クリーニング後
見えにくいですが、ピカピカに
乾いた布で乾拭きをして終り
まあ、ピンの刺さる穴の部分はどうすんの?という話ですし、メス側は良いけどオス側はどうすんのって声ももちろんで、ツッコミどころ満載っスが、端子がピカピカになるのはやっぱり気持ちいいですね。
皆さまのクリーニング方法を教えてくださるとありがたいです。

おしまい。

今のところは安定していますが・・・ 許光俊の2冊

レコードプレーヤーの不調。あれから盛大なハム音もなく、順調に音が出ています。
今日はタイヤ交換のため、夏タイヤをクルマに積み込もうと思っていたが、朝からヒドイ荒れ模様。雷も鳴る(我が家のすぐ近くには避雷針があるので、そこに落ちる)ので止めて、ゆっくりと過ごすことにした。

今朝からムーティ/フィルハーモニアO.他のヴェルディ、アイーダを聴いている。
若き日のムーティ渾身の名演だろうか。音楽が良く弾み、グイグイと前に進んでいく様は爽快ですらある。アイーダ役のカバリエ、ラダメス役のドミンゴ、アムネリス役のコッソットにギャウロフ、カプッチッリと歌手陣も豪華。
オペラを聴いているとついついヴォリュームを上げてしまう。(笑)

最近、評論家の許光俊の本を2冊立て続けに読んだ。一冊は「オペラ入門」、もう一冊は「最高に贅沢なクラシック」。ともに講談社現代新書。「オペラ入門」は昨年、「最高に―」は2012年の出版。
以前は嵌って彼の著作を読んでいたが、佐村河内の騒ぎの辺りからだんだんと読まなくなり、いつしか本も買わなくなった。彼のいう事は正鵠を射ているが、その物言いが少々鼻につく、ということもある。
「オペラ入門」はとても面白く読めた。ところどころ彼らしい毒を含みながらも平易な文体でオペラの愉悦を解いてくれる。以前の著作のような斜に構えたようなところは鳴りを潜め、丁寧に説明してくれているあたりは読んでいて嬉しくなってしまう。それでも結局のところは”オペラは本場で”という結論なのだが・・・。彼の本では一番、心に入ってきたのは間違いない。
もう一冊の「最高に―」は出た時に読んだが、その時はそれこそ「最高に」彼の我が前面にでた文章に嫌悪した記憶がある。高級なワインやホテルの話など正直、「何言ってやがんだ!」ってな具合。
しかし、今読むと随分と印象が変わった。
クラシックは基本的には豊かな人の音楽である。あるいは豊かであろうとする人の音楽である。豊かでもなければ、豊かになろうともしていない人の音楽ではない。(中略)むろん、ここで僕が言っている豊かさとは、経済的な余裕という意味だけではない。心の余裕、人間はこう生きるべきという倫理的側面を持っている。(中略)幸福と言い換えても間違いにはなるまい。
とあって、妙に納得している自分。
昨今の安倍政権の振舞いや、コロナウィルスの騒動、それにオリンピックを見ていると、日本という国はなんと上っ面だけを整え、それで良しとしているのだろう、と感じる。日本の貧しさが見えてきた気がする。
復興オリンピック、とは言っているが、よくよく考えれば、そのオリンピックのために充てられたウン兆円というお金を震災復興にそのまま充てていたならばどれだけ復興が進んだことか。それを復興の証としてオリンピックを開催するというのは本末転倒な話だと、今更になって気が付いた。いや薄々感づいてはいたが、自分も目をつぶっていた。
今の状況を幸せとは到底思うことができない。先進国、経済大国なんてのは幻想にすぎないのではないか。
どんどん貧しくなって行っているのではないか。
久しぶりに読み直してみて、彼のいう事が至極真っ当であったことに気が付いた。
日本という国のなんと貧しいことよ。心だけでも豊かでありたい。


2020年3月21日土曜日

またまたレコード再生でトラブル・・・か?

3連休の今週末。
家族で津南にある温泉宿で一泊してきた。そのまま今日は長野市の中古レコードショップのグッドタイムスへ寄ってきた。残念ながら店長さんは休みでお会いできず。残念。
娘も行ってみたい、というので連れて行くことに。妻はもちろん興味ないので別行動。慣れない手つきでレコードを繰っている。お目当てのものは無かったようだがデヴィッド・ボウイのLPをゲット。父はオイストラフ/オボーリンのLvBのバイオリン・ソナタ全集とドホナーニのヴォツェックのLP他を買った。

自宅に戻り、ウキウキ気分で、さて買ってきたレコードを聴こうとすると、右ch.から音が出ない。まったく冷や水を浴びせられた気分。参ったなぁ。昨年も似たようなアクシデントがあったが、その時は左ch.だった。こちらとは関係は無さそう。今現在はデノンのアンプをフォノイコライザーとしているが、レコードプレーヤーから延びているフォノケーブルの端子(アンプ接続部分)に触れるとブ~ン、と盛大なハムがでる。どうも端子が断線しかかっているのか?とも思えるがどうだろう。
会津のKさんに相談してみよっかなぁ~。それしかないだろうなぁ。

などと考えていると、次第に動作が安定してきたじゃない。う~ん、謎。
今日は一日中クルマを運転していたこともあって、クタクタ。悩むのは明日にしよう。

廊下はすべて畳敷き

14畳の和室
陽当たり抜群!

津南のお酒を飲み比べ
でもよくわからず(*´Д`)


2020年3月15日日曜日

相変わらず歯は痛くて さまよえるオランダ人

オリンピックの中止・延期が現実味を帯びてきた今週。
我が家では”経済を回そう”を口実に結構外食に出掛けている。ま、ビュッフェスタイルのお店には行かないけれど。
昨日も廻るお寿司屋さんで夕食を頂いてきた。でも混んでいない。いつもだと、結構な行列なんだけど。昨日は拍子抜けするくらいすんなりと入れた。食前・食後、それに帰ってからの手指消毒は忘れないようにした。

昨日は週1回ペースの歯科受診にも行ってきた。先週の治療では歯の神経を抜いてもらったおかげで、食べ物が歯に沁みるという事は無くなったが、しばらく歯茎が腫れて、物が噛めない状態になった。昨日はそれを受けての治療となったが、今朝から先週と同じように歯茎が腫れて、物が噛めない状態に。朝の5時にあまりの激痛で目が覚めた。
治療してもらったのにこの痛さ。堪ったものではない。どうやら歯茎の中で出血もしくは膿が溜っているのではないかと思われる。抗生剤はもらってきたものの鎮痛剤を頂いてくるのを忘れたのは痛恨事。
何処にいても痛いことには変わりがないので買い物に出掛けたものの、途中で痛みが強くなり這う這うの体で戻ってきた。明日もこの調子なら歯科に連絡を入れようか。

さて、痛みを堪えつつ聴くは”さまよえるオランダ人”
サヴァリッシュ指揮のバイロイト祝祭管の演奏。61年7~8月、フィリップス。オランダ人をフランツ・クラス、ゼンダをアニヤ・シリア、ダーランドをヨーゼフ・グラインドル、エリックがフリッツ・ウールという布陣。中でもゼンダ役のアニヤ・シリアが聴きものでしょうか。このバイロイトBOXでは”ローエングリン”のエルザ役、”タンホイザー”ではエリーザベト役を歌っており、60年代バイロイトのソプラノを代表する歌手といえるでしょうか。確か以前はクリストフ・フォン・ドホナーニの奥様であったと記憶している。
演奏の良し悪しはよくわからないが、初めて聴く分には全く不満はない感じ。バイロイトでの実況ということで、舞台上の足音や客席の雑音が盛大に入っており、その意味では迫力満点。オーケストラピットが舞台下に潜り込む形なのでオケのおとは全くと言っていいほど前に飛んでこない。演奏会形式の録音に慣れた耳には最初は戸惑いがあるものの聴いているうちに気にならなくなる。って声は素晴らしいものがある。


2020年3月14日土曜日

USBケーブルの変更 ストリーミングも快適に

随分遅ればせではあるが音楽ストリーミングサービスのSpotifyプレミアム、とっても快適である。
無料お試し版では広告があったり、サービス利用時間や音質の制限があったりで使い勝手は今一つであった。
音質的にはやや腰高な印象も、普段使いのソースとして十分通用するかな。
そうなってくると、欲が出るもの。春ですもの。
これまで使っていたUSBケーブルのグレードアップをしたくなってきた。
エレコムのオーディオグレードあたりで良いかと思い注文したものの、直後にHF堂でフルテックの中古のものが出ているのを見つけて、エレコムは急ぎキャンセルをかけて、HF堂に注文。今週それが届いた。
幸せの黒い猫さんからケーブルの硬さや取り回しについてアドバイスも頂いた。改めて感謝。仰るように、やや硬いものの取り回しには問題なく接続できた。
一聴、違いが感じられるくらいの変化はやっぱりあって、全体にソリッドな印象。音のエッジが立ち、ノイズが減ったということか。特に低音の締まりと高域の艶ややかさが際立つ。
そうなると、今度はDACからプリまでのRCAケーブル、ってなるのは必定。JVCの安いものから手持ちのテクニカのそれに変更。まあ、上を見てばかりでは切りがない話なので取り敢えず今回はここまでに。

ワーグナーはちょっとお休みして、うな君ご紹介のアレクサンドロ・スラドコスキー/タタールスタン国立響のショスコ全集をSpotifyで。
メロディアによる2016年の録音。割と新しめの全集。最近はスッキリと聴かせる演奏が多いなかにあってコチラはグイグイと音楽が前に進んでいく演奏は聴いていて爽快。往年のコンドラシン/モスクワPO.を彷彿とさせる。その分、ちょっと呼吸が浅い気もするが、それがまた緊張感を生んでいるのかもしれない。これ、CDで買おうとすると1万円を超える。こんな時ストリーミングで聴けるのはとてもありがたい話だ。


                            交響曲全集 アレクサンドル・スラドコフスキー&タタールスタン国立交響楽団(13CD)

FURUTECH GT2 1.2m


2020年3月8日日曜日

お出かけしてきた 今こそアノ時のことを思い出すべきだ

イベントの自粛・縮小ムード。9年前の東日本大震災の時を彷彿とさせる。あの時もいろいろなイベントが中止となり、ガソリンの不足や消費の落ち込み、それに云われなき被災者(特に福島からの避難者)に対する批判や差別があった。
このタイミングでの今回の出来事の数々。今一度過去に立ち戻ってみる必要がある気がする。同じ愚を犯すほど我々は愚かなのか。
今のところ健康であれば、あの時のようにできる範囲で経済を回すように心がけよう。そう思って買い物に出掛けた。といっても大きな買い物はないけれど。

音楽用のUSBケーブルが売ってないかと思い家電量販店に行ってみた。見事撃沈。売ってる訳ないか。仕方ないネットで買おう。
家電量販店は結構なお客さんがいた。次に本屋へ。コチラはいつも日曜の午後は混んでいて、クルマを停めるのに一苦労するのが常なのだが、空いていた。
あんまり本や雑誌をパラパラとめくることはせず目的の本を見つけたらすぐ手に取って会計を済ませて出てきた。
ライブハウスやスポーツジムなどで感染クラスターがッ出来ているようだが、スーパーや本屋、コンビニなども感染のリスクが高いと思い、欲しいものだけを手に取って、あんまり他の商品には触らないようにはしている。
店頭には結構アルコール消毒のスプレーボトルが置いてあって、お店に入る時・出る時にはしっかりと消毒はしたいもの。してない人も多いけど接触感染ありますからね。なんならマスクよりも手の消毒ですから。
本当は新潟市の大きな本屋や家電量販店、長野市の中古レコード店などに行きたいのだが、今は我慢かな。

今日もまだ歯が痛い。熱いものや冷たいものでの痛みは無いものの、やはりまだ歯茎が腫れており、昨日結構ゴリゴリ・ガツガツとやってくれたのでその影響かもしれない。治まってくれると良いのだが。


2020年3月7日土曜日

ベーム トリスタンとイゾルデ びわ湖 リング 神々の黄昏

お昼に予約していた歯医者へ。
先々週から左下顎が腫れていて、熱いもの・冷たいものが触るごとに激痛に見舞われている七味。先週の受診では噛み合わせの悪さを疑われて結構歯を削られ、様子を見てくださいといわれたものの、痛みは引かず、さらに一週間我慢する羽目に。
今日は、神経を抜いてもらった。
麻酔をして歯を削るわけだが最初は麻酔が全然効いていなくてドリルを当てた瞬間に激痛。その後麻酔を盛ってもらい無痛に。
口の中の治療ゆえ、しかも口内の感覚も定かではない状態。何をされているのかは想像するしかない。ただ、音がガツガツ・ゴリゴリと聴こえるので何かを削り取っているような感じ。結構長い時間ヤラレテいたように感じる。治療が終わってすっかりゲッツリしてしまった。
でも、あの痛みがウソのように無くなった。それだけでもあの治療中の痛み、苦痛に耐えた甲斐はあったというもの。

家に帰って、先日届いたCDからベームのトリスタンを聴く。最初の一音でノックアウト。素晴らしすぎる。66年の録音だが古さは全く感じない。なんならクライバー盤より良いかもしれない。
イゾルデ役のニルソンも凄いっす。
それにしてもベームの指揮の上手さよ。七味がクラシック音楽を聴き始めた頃、ベームはすでに亡くなっており、70年代後半にWPh,と来日した頃には学者然とした風貌もあり好々爺的な尊敬を集めていたように思う。ヴァント、チェリビ、スクロヴァチェフスキと続く巨匠崇拝のはしりだったと思う。
晩年のWPh.との演奏はオケの方が演奏を盛り立てるようなところもありこれはコレで名演で、もちろん好きなのだが、どこか”この爺さんのために一丁、やってやるか!”な感じがしないでもない。
しかし、このトリスタンは違った。録音当時は70歳くらいか。もうグイグイと音楽を引っ張っていく。歌手も素晴らしいのはもちろんだが、ベームの指揮が大きくものをいう。これがあったからこその晩年のアノ演奏なのだろう。
と、忘れてた!

びわ湖ホールのリングチクルス「神々の黄昏」のyoutubeライブ配信!13時から。
第1幕第1場には間に合った。
チケットは即日完売したものの、今回のコロナ騒動で無観客での上演に踏み切り、しかもそれをyoutube で無料ライブ配信するという。
急きょ決まったことで専用のカメラやマイクがあるわけでなし。固定カメラと付属のマイクでの放送のよう。画面も粗いが素晴らしい公演だった。スマホ片手にツイートしながら、見ながらの鑑賞は新鮮。約1万人が観ていたようだ。途中、寝落ちしたものの、第3幕には間に合った。七味もラストのブリュンヒルデの自己犠牲のところで涙腺が崩壊。
見事なカタルシス。
今回の舞台の演出・美術はワーグナーのト書きに沿った演出、らしい。ギービヒ家の窓から見えるライン川がびわ湖に見えたりもしたが、それも良しだ。
またプロジェクションマッピングを用いた場面転換や舞台背景の変化(雲の動きや川の流れが変わることで心情を表したり、次の場面を予感させる)も効果的で良かったと思う。

終幕後のカーテンコールは無音。観客のいない伽藍とした会場。本来なら盛大な拍手とブラボーの掛け声があったはず。なんともやるせない気も。画面のこちら側の1万人が拍手していたはずです。素晴らしかったです。
明日もキャストを変えての公演がライブ配信されるそう。




                     

2020年3月6日金曜日

ワーグナー熱

この一週間は早かったなぁ。妹の葬儀からもう一週間。何だか心のピースが、大きくはないのだけれど欠けてしまった感じがずっとしている。
ほんとうに随分と前のことではあるけれど、母の介護を巡って、妹と意見が対立し喧嘩した。妹の方はどうだか知らないが、こちらはかなり大きな代償を払ったというか深手を負った。妹が亡くなった後も、そのことを未だに赦せていない自分があって。もちろん亡くなった妹のことは不憫にも思うし、悲しいことに変わりはない。けれども、やっぱり赦せない自分がそこにはいて・・・。
何だかいろいろと、モヤモヤしていて心の整理がついていないというのが正直なところ。
そのせいか、あんまり眠れてもいないし・・・。
そのうち自然と落としどころが見つかるのでしょうが、気持の整理にはもう少し時間が掛かりそうである。

先日、思い切ってワーグナーばかり4タイトルほどCDを注文。やっとそれが届いた。
内訳はデッカレ―ベルから発売のバイロイトセット。これは以前はフィリップスから出ていたバイロイトでの実況盤のシリーズで、ベームのトリスタンとリング。それにサヴァリッシュのローエングリン、タンホイザー、オランダ人。ヴァルヴィーゾのマイスタージンガー、レヴァインのパルジファルがセットになったもの。一昔前の定評あったセットでしょうか。このセット、HF堂ではもっと安く中古が出ていたが、外箱の状態がよろしくなく、HMVの中古を求めた。全体に状態も良く、ちょっと高かったものの満足している。
リングをもう1セット。コチラは新品のハイティンク/バイエルン放送O.を。こちらはうな君から借りたワーグナーBOXのなかのタンホイザーがとても良かったというのが大きな理由。そしてパルジファルを2種。カラヤンとブーレーズで。計54枚か。聴くのか?聴けるのか?どうなんだいッ?と自問しつつも、今なら聴けるんじゃないかと思う。

もう一つ。妻のお許しがでて、定額制ストリーミングも開始。これまでは無料版だったので途中で広告が入ったりしていたけれど、それも無くなりストレスフリーで様々な音源が楽しめるようになった。音質の変更も可能に。そうなるともう少し良いUSBケーブルが欲しくなってきたりして。

それにしても、ドイツ語もよく分からないし、CDでは一体誰が歌っているのかもよく聴き分けられていないのだけれど何だかとっても面白いぜ、ワーグナー。以前は全く入ってこなかったが齢50を過ぎてのワーグナー熱。しばらくは冷めそうにはない。