2019年2月24日日曜日

オーディオは365歩のマーチ? 三歩進んで二歩下がる?

スーパーボウル覇者ニューイングランド ペイトリオッツの オーナー、ロバート・クラフト氏が買春容疑で訴追された。日頃NFLは反社会的な行為や事件に対しては素早く対応しており、選手の薬物や暴力事件には毅然とした態度をとることでも知られている。
しかし、この件についてはNFL.comやNFL Japan.comには今のところ記事が出ていないのは不可解なところではある。

さて、先のブログにSP追い込んだッ、と書いたばかりだが、結果は追い詰められたッ、でございます。
夕方になってコーリアンボードを外した。面倒臭さがりの七味にしてはなんという異例の素早さ。変わり身の早さ。
そんな時のために元のWFBの位置がわかるようにテープを貼っておいた(外す気満々?)。
コーリアン有りは低域が締まって粒立ち良い感じに変化。好ましい変化と思えたが、今日半日、長時間聴いているとどうにも耳が痛くなって仕方がない。サワサワと鼓膜を刺激するような感じ。特にバイオリン曲やフルートなどでそれが顕著。
昨日、コーリアン無しの状態で調整したEQカーヴが上手く嵌まっていることもあって、その上さらに、のコーリアンボードは帯域間のバランスを崩してしまったのかもしれない。低音域が締まった結果、相対的に高音域が大きくなったのではないか。これはEQで調整も可能だろうが、ちょっとそのずくがない。今は折角のEQカーヴを崩したくない。
で、外してみてどうかというと朗々とした鳴り方に変わった。重心が低い印象。これはコーリアンを敷く前の音の印象と変わらない。元に戻っている。音の切れはそれほどでもないのだけれど長時間聴いていても耳が痛くはならない。
SPの間隔も元通りにした。

あんまり欲をかいてはいけないな、と反省。とはいえ、実践できたことも大きな収穫。後退のようにも思えるが、着実に前進しておりますよ。
ついでにSPの端子を無水エタノールでクリーニング。WFBもきれいにしました。こちらもだいぶ汚れておりました。
とはいえ、コーリアンボード諦めてはいません。もう一回トライはしたい。ここは勇気ある撤退が肝要かと存じます。

スクロヴァチェフスキを偲んで3種のロミジュリを SPセッティングの追い込み作業もやったよ

今日は娘が英検というので送りがてら溜まっている事務作業を小一時間ほどしてきた。
気温はクルマの外気温計で11度。すっかり春めいてきた感じ。冬タイヤの調子が悪く、給油の都度、空気圧のチェックと減っていれば空気を入れてもらう。なんでもホイール内側に歪み(3年前冬タイヤを買い換え着けてもらった時に歪めたと思われる)があってそこから漏れている。先週修理してもらったが、やっぱり走り心地は良くない気がする。この陽気なら3月中旬、早めに夏タイヤに交換できそうか?いや、降るか?悩ましいところ。

2月21日はスクロヴァチェフスキの命日にあたる。17年に亡くなっているから三回忌ということになるのかな。
さて、何を聴こうかと思った時、頭に浮かんだのはプロコフィエフ”ロミオとジュリエット”組曲。
彼は都合3回録音している。レパートリーとしてかなり思い入れと自信があったに違いない。
最初はマーキュリー、次いでVox。最後はDenon。録音年はそれぞれ62年、77年、94~95年となっていて62年は第1、第2組曲、77年は第2組曲を録音。94~95年は第1~3組曲を録音している。
あまり録音の多くなかったスクロヴァチェフスキであったが同じ曲を3回も録音することができたのは僥倖といってよいかと思う。
演奏は基本的なところは変わらないが、Denonに録音したケルン放響とのものがやっぱり落ち着いた演奏で良い。
一番録音の古い62年のマーキュリー盤は切れ味鋭いカミソリのようなキレッキレの演奏。ミネアポリスのエジソン高校というロケーションとしてはどうなのかと思うような場所での録音ながら、そこはマーキュリー。ソリッドで清冽な音響を聴かせてくれる。
Vox盤はエリートレコーディングスの録音でないのが残念ではあるけれど、これも良い演奏。
老成とか円熟、という言葉に縁遠かったスクロヴァチェフスキ。どれもどの時代の録音もプロコフィエフのモダンさをよく現した演奏で甲乙つけられる訳ないのだなあ。

今日、柏崎市にも縁のあるドナルド・キーンさんの訃報を聞いた。柏崎市の名誉市民でもある。日本文学研究の大家であると同時にクラシック音楽、特にオペラに造詣が深い方だった。七味は音楽についての随想でキーンさんを知ったくらい。
柏崎市にあるドナルド・キーン・センター柏崎には行きたいとずっと思っているが冬季は休館していて、先日も柏崎まで行ったものの機会を逸してしまった。キーンさんの書斎が再現され、多くのレコードコレクションも所蔵されている。
ご冥福をお祈り申し上げます。

スピーカーは先日のアルミテープぐるぐる巻き(+アース)で随分とノイズ感が減った。そこで、さらに畳み掛けるように、EQカーヴとセッティングで追い込んでみた。
イトコのうな君から(お貸し)頂いたコーリアンボード(75×55㎝くらいか)を床に敷き、その上に従来からのWFB、としてみた。
EQカーヴだけでもかなり帯域間のバランスがよくなった。これに気を良くしてコーリアンに手を付けた。うな君に頂いて2か月近く。ずっと玄関に立てかけたまま放置していた。だって重いから・・・。
というよりは高音域のノイズ対策でボードどころではなかったのが一番の理由。アンプが戻り完全復活といってよい今が絶好のタイミングだった。
ボードの設置と合わせてSPの左右の間隔を10㎝ほど狭めて、左SPを壁(というか窓)から離してみた。右はそのまま。
心配していたボードのクセっぽさは今のところ気にはならない。少し低音が締まったことと、中~高音域の立ち上がりが良くなったように思う。アレコレ引っ張り出して聴いているが及第。






2019年2月21日木曜日

SPケーブルの低ノイズ化

先日柏崎からの帰り、ホームセンターに寄ってアルミ粘着テープを購入した。
一昨年にSPのセッティングを見直した際、それまで使っていたSPケーブルでは長さが足りなくなり使えなくなったもののSPケーブルにお金もかけられず、VVFケーブルを試してみた。その結果は七味的には音がグイっと前に出てくるようになって好印象。音の勢いといったものもあるように感じ好ましいと思えた。
昨年、アンプを修理に出し、中華デジアンで代用していた際は何だかヒリヒリとした高音域のノイズが気になり、ケーブルのせいかとも思い、2芯キャブタイヤケーブルに変えた。デジアンからデノンのプリメインに換えてノイズは低減。それでもしばらくはケーブルもそのままに様子を見ていたが、今度は低域が膨らんだややモッサリとした音調がどうにも気になってまたVVFケーブルに戻した。
前々からアルミテープを貼ってノイズ対策してみようと考えていたこともあって、マッキントッシュが戻ってきたのを機に、エイやッとやってみた。

見た目、かなり悪い。どうしてもシワシワ。なんだかフィンガーチョコの長いのみたい。テープを巻くまで撚れて暴れ気味だったVVFケーブルだが、テープを巻くと撚れを直しながら巻いたこともあるのだが何だか真っ直ぐになった。そして結構重い。制振効果も期待できそう。

で、出音はというと、かなりザワつき・ヒリつく感じが減って、静かになった。いや、大人しくなったと言うべきか。裸のVVFはやはりノイズが乗っかっていたことが分かった。
以前よりも細かい音のニュアンスが聴き取れる感じ。VVFケーブルの印象としては奥行き感とか音の陰影とかはあまり出なくて勢いとか元気な感じ前面に出てくる印象がある。その感じはアルミテープを巻く前に比べ後退はしているがイヤな鳴り方はしてない様子。もう少し様子をみることにしてみよう。また出音が変わってくるかもしれない。
その後、イトコのうな君からケーブルに張り付けたアルミテープのアースを取った方が良いというアアドバイスを頂いたのでこれも実行。
なんとはナシに高音域の抜け感が向上したような気が…。ただ、このアルミテープ糊が点いているので導電性はないんじゃないか?実際のところ効果は疑問符付き、と思う。とはいえ劇的、激変というわけではないがイイ感じ、ではある。

先日のリサイタルの曲目、ブラームスのピアノソナタ第3番。復習しようとディスクを探した。ツィメルマンはこの曲を録音していないので代わりにエリザーベト・レオンスカヤによるブラームスのソナタ全集がHMVの中古であったのでマゼールのプロコ、ロミ・ジュリと合わせて購入。ただ今試聴中である。
アンプは絶好調。言うことナシ!これらのこともアンプをはじめ機器がちゃんと動いてくれているからできる事では、あるな。

撚れがなくなり真っ直ぐに 重量が増し制振効果に期待!

アンプのシャーシにテープで張り付けたアース

レオンスカヤのブラームスのソナタ集とマゼールのロミジュリ



2019年2月17日日曜日

ツィメルマン 柏崎公演 ブラームス&ショパン

土曜日、柏崎市文化会館アルフォーレにてツィメルマン(ツィマーマン)のリサイタルを聴いて来た。
先のブログにも記したとおり、七味はこのピアニストについて名前を知っているに過ぎない。
プログラムのブラームスのソナタ第3番も聴いたことがない。ショパンのスケルツォは昔、ルービンシュタイン、今はポリーニのディスクで聴く程度。
今回はあえて予習などしない、予断を持たずにリサイタルに臨むことにした。
しかし、風の街柏崎。寒かった。駅前のホテルから5分ほど歩いて会場に向かったが風が身を切るほどに冷たかった。

客席は8~9割がた埋まっておりまずまずの入り。どちらかというと女性が多かったように思う。
まずはブラームス。最初の一音がまるで弦から放たれた矢のように2階席に飛んできた。しばらくの間息をするのを忘れてしまうほど。
力強く曇りのない打鍵、明晰な音。世界の第一線で活躍するピアニストとはこんなにも凄いものなのかと。
このソナタ3番は初期の作品というがしっかりとブラームスしているなかなか意欲的な作品と感じた。できればブラームス録音してくれないかなぁ~、欲を言えばこのアルフォーレで。
20分の休憩をはさんで後半のショパンはもう、なにも言うべきことはない堂々たる演奏。圧巻だった。普段、ショパンはあまり聴かないが、こんなショパンは聴いたことがないし、今後も聴ける機会はなかろう。
昨夜は譜面を用意しての演奏(いつもそうなのかはわからない)で譜面をめくりながらピアノを弾いていた。譜めくりの際の休止がまた、音楽に余韻を効果的に加えていたのではないか。
アンコールはマズルカから3曲。リラックスしたなんとも余韻溢れる演奏だった。

会場のアルフォーレも素晴らしい音響だった。聴いたのは2階席の3列目のやや右寄りで天井がすぐ上にあるような感じだったが音が籠るようなこともなく粒立ち良く耳に届く。客席数約1100席だが2階席もステージに近い感じがしたし、ステージ上の天井が高いことも音がよく届く要因ではないだろうか。
会場客席もとてもマナーがよく、ツィメルマンがステージに現れ軽く会釈をし、ピアノに向かうとスッと拍手が鳴りやむ。この拍手が鳴りやむ一瞬の響きには鳥肌が立った。そんなのは初めてだった。一気に出てくる音楽に集中しようとする観客の心が伝わってくるようだった。もちろん演奏が終われば惜しみない拍手を送る。
演奏者と会場が一体となったとても素敵なリサイタルだった。

アルフォーレ前景





2019年2月10日日曜日

MC2255 が帰還

長らく修理に出ていたマッキントッシュMC2255がこの雪の中、無事に帰還した。
メーターランプが点かない、メーター針が振れないところから右Ch.の出力低下の症状が出るに及んで、大阪の工房に修理を依頼。中古で購入してから13年ほどが経過していることもあり、フルメンテナンスしていただくことにした。一度我が家に戻ってきたが、メーターが点かず、再修理を依頼。送り返すまでの間に、今度は左Ch.の出力が低下する症状が見つかり、これも合わせてお願いした。都合8ヵ月に渡り工房には辛抱強く修理に対応いただいた。御礼申し上げる。

そして今日、晴れて修理が完了して戻ってきた。
今回はちゃんとメーターパネルも灯っている(笑)。
ただ今動作確認中。朝から鳴らし始めて6時間ほどが経過しているがおかしなところはナシ。
バックアップのプリメインアンプであるPMA-1500AEと比較するのもなんだけど、やはり格の違いが歴然。
まず、音数が多い。音数というより音のバリエーションと云った方が良いのか。特に高音域がとても表情細やかに響く。
次に瞬発力。ここぞという時の音の立ち上がりが厚さをもって張り出してくる。
そして、重心の低さ。ググッと沈み込むような低音域。この低音域があって高音域も生きてくる。
ピンチヒッターとして頑張ってくれたPMA-1500AEにも感謝。またいつか使ってあげなきゃね。

頼れる仲間が戻ってきた。そんな感じ。やっぱりお前じゃなきゃダメだわ。お帰りなさい。


2019年2月9日土曜日

ツィメルマン(ツィマーマン)が柏崎で演奏会

この16日、クリスティアン・ツィメルマン(ツィマーマン)が柏崎市文化会館アルフォーレで演奏するという。このニュースを知ったのはつい先日のこと。チケットはすでに完売かと思いきや無事に入手。演目はブラームスのソナタ3番とショパンのスケルツォ。これは楽しみ。

ツィメルマン、実は聴いたことがない。名前は知っているがディスクも全く持ってはいない。
なんでも、柏崎との縁は中越沖地震ということだ。
アルフォーレの音響に惚れ込み、シューベルトのソナタをここ柏崎で録音したという。

それにしてもこの寒さ。2月に入ったというのに屋根や路面・路肩の雪はすっかり消えてしまった、と思ったら昨日だけで20㌢ほどの積雪。今もしんしんと降っている。
大雪は困りますがこれくらい雪がないと雪国新潟らしくないとも思ってしまうなあ。


まだ、テレビでコマーシャルしているのでチケットはありそう。





2019年2月4日月曜日

スピーカーケーブルの変更

SBの興奮冷めやらぬまま午後からは音楽を。
バックアップAmpの中華デジアンで聴いていた時、どうしても高音域のヒリヒリノイズが気になってアレコレといろいろやってみた。結論としてはバックアップのアンプの交代で落ち着いた。
そのいろいろやっている最中に、SPケーブルをVVFケーブルから2芯のキャブタイヤケーブルに換えてみた。ヒリヒリとしたノイズは後退した代わりにややモッサリとした感じになった。全体に詰まった感じでEQを使って高域を持ち上げたり中音域から下を削ったりしてみたものの、やっぱりコシのない感じもあってキャブタイヤをやめることにした。
で、またVVFケーブルに変えた。
ヒリヒリとしたノイズは気にならないレベル、まあつまりはヒリヒリはしてるんだけど許容範囲ってことで。VVFはやっぱり元気があって良いね。この元気な感じがノイズが乗っかっているためなのかはわからないけれど、音の傾向はこちらの方が断然しっくりくる。しっかり音が前に出てくる感じ。
このあたりは程度と好みの問題なのだろう。

アンプは来週帰還の予定。昨年の6月から約8カ月に渡る修理を終えて戻って来る。
昨年末に以下のようなメールが届き・・・
ランプの不具合に関しましては、修正を終えております。 出力低下に関しまして、メンテナンス作業と動作確認を繰り返しております。 電源投入後は問題ないのですが、一定程度出力を上げ続けて、一定程度温度が上がると出力が低下し始めることを確認いたしました。
1月19日には次のようなメールが届いた。
chの出力の低下に関しまして、optical isolator (電子パーツです) に不具合があることが分かりましたので、交換したいと思います。 
通常悪くなるパーツではありませんが、劣化しているようです。特殊なパーツで入手が難しいものですが、互換パーツになりますが、アメリカから入手できそうです。 
純正品をご希望でしたら、アメリカのマッキントッシュから取り寄せてみます。
そこで、互換パーツで結構です、と返信したら…
1月末に以下のようなメールが来た。
MC2255のメンテナンスのためのパーツがアメリカから届きまして、交換しメンテナンスを終えました。
現在、動作確認中です。
来週の土曜日以降の発送、日曜日以降のお届けスケジュールを考えています。
そして2月初めには
土曜日(29)に発送しまして、月曜日(211日)の午前中にお届けいたします。発送後にまた連絡させていただきます。
となった。

ということで来週戻って来る。非常に楽しみである。
メールには修理箇所の画像も添付されているのだが素人の七味には全くのチンプンカンプンである。一度送り返すアクシデントがあったものの、丁寧に対応いただけたのではないかと思う。

第53回スーパーボウルはNEペイトリオッツが制覇! 

終わっちゃったな…NFL2019。
今年も有休取ってSBをテレビで観戦。
LAラムズがフィールドに入って来る時の盛大なブーイングには驚いた。何が起こったかと。
試合中もラムズの攻撃の時は盛大なブーイング。これは可哀そうだったな。
この前の試合、NFCカンファレンスチャンピオンシップの時の決定的なジャッジミスに端を発してしるらしい。あれはまったくもって審判のミスであって、ラムズが悪いわけではないのだけれどまさかのすっかりヒール役に。ここでラムズ、動揺したか。
試合は13対3でNEペイトリオッツの勝利。第4Qまで3対3というオフェンス・ディフェンス全く互角のまれに見るロースコア展開。両チームともオフェンスに精彩を欠き(裏を返せばディフェンスが頑張った)、こうなると戦い方を知っているペイトリオッツの方が強い。

戦前の予想はペイトリオッツで見事的中。でも両者30点づつくらいの点の取り合いで最終盤に僅差でペイトリオッツ勝利と妄想していたのでかなり意外な試合展開に驚いている。
それにしてもベリチックとブレイディのペイトリオッツは強い。強すぎて嫌いだったけれど、ここまで強いと好きになるわ。好きになった。

来年のSBも両者の対戦が観てみたいものだ。

SBといえばハーフタイムショー。今年はマルーン5。ここ最近では割と地味な感じであった。



2019年2月3日日曜日

アンチェルの素晴らしい評伝  Košler / Czech PO. Prokofiev Comp.Sym.

先日のトスカニーニの評伝に続いて、カレル・アンチェルの評伝、高橋 綾著「カレル・アンチェル 悲運に生きたマエストロ」(2018年,アルファベータブックス) を読んだ。内容の素晴らしさに感激。
それほどのボリュームはないが写真や本文で取り上げた演奏のディスクがジャケット画像とともに紹介されている。そしてなんといっても付録のディスコグラフィー、これはかなり便利かと思う。
アンチェルといえば戦後のチェコ・フィル黄金時代を築いた名指揮者である。
ナチスのチェコ併合以降、強制収容所に入れられ家族を全員失うという悲劇に見舞われ、戦後ようやく楽壇に復帰したものの、68年のソ連によるチェコへの軍事介入によってカナダ、トロントで晩年を過ごした…。といった認識であったのだが、強制収容所の苛酷な生活の中にあって音楽活動に生きる希望を見出していたことやチェコ・フィル音楽監督就任について、その直前に共演したオイストラフが彼を推し、それを受けて当時の文化大臣の鶴の一声で決まったこと。チェコ・フィルの音楽監督となった後も楽団員とはあまりうまくいっていなかったこと。トロントの音楽監督就任がソ連侵攻よりも実際は早かったことなど今回この評伝を読んで積年の盲を開かれる思いがした。

最近気になっているプロコフィエフ。ちょっと前に自分へのバースディプレゼントとしてAmazonで注文したものが届いた。
マルティノン、ラインスドルフ、ロジェストヴェンスキー、ヴェラーにロストロポーヴィチや小澤、それに新しいところではN.ヤルヴィ、ゲルギエフ、キタエンコ、アシュケナージと10指に余る全集があるなかでコシュラーを選んだのはズバリ、何とはなしにである。PCでのストリーミングでコシュラーの5番を寝しなに聴いていて、なんとも音楽的に感じた。ビビビッと来るものがあったのだ。
ズデニェク・コシュラーの録音を聴くのはほぼ初めてのことであるけれど、これは買って良かったと思えるものだ。
プロコフィエフというとこれまでは不協和音とバーバリスティックなリズム、ロコモティブな要素が織りなす官能・快楽的な音楽という感じ、印象を持っていたのだけれど、ここにきて緩徐楽章の旋律の美しさにも耳が届くようになった。
ズデニェク・コシュラー、Wikiで調べてみると、アンチェルに指揮法を師事し56年には第6回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝、63年にはミトロプーロス国際指揮者コンクールにおいてクラウディオ・アバドとともに同時優勝という実力者であった。以前、バーンスタインのヤングピープルズコンサートのyoutubeでバーンスタインに紹介され指揮する姿を観たが、そういうことであったのかと合点がいった。
生前はN響はじめ日本のオケにも客演していたおり、N響アワーなどでその指揮ぶりに接してもいたが正直なところ禿上がった風采の上がらない凡庸な指揮者くらいにしか思っていなかった。
このプロコでのコシュラーの指揮だが、非常に大らかでよく歌う。録音のせいもあろうがオケがよく鳴っているのがわかる。その分アンサンブルが犠牲になっているところもあるが、音楽の運びはとても丁寧で、決して大味なものではない。これまで聴いた様々な指揮者によるアプローチとは毛色が異なり新鮮味があった。
プロコフィエフ、次はバレエ音楽あたりを聴いてみたい。

今日は図書館でプロコフィエフに関する本を借りてきた。あったのは ひの まどか著 「プロコフィエフ音楽はだれのために?」( 2000年,リブリオ出版) という児童書だけ。収獲としては寂しい限りだが、この本、とっても良く書かれておりコレで充分という気もする。なんと言っても文字が大きいのが良い。
読み進めていると、気にかかる記述があった。
壮年のテミルカーノフにはユーリーという四歳の息子がいて、その子を膝に抱く時、プロコフィエフは息子たちが幼かった頃の感触をほろ苦く思い出した。         p149
第二次大戦中、ソ連政府は芸術家などをコーカサスに疎開させた。作曲家やモスクワ音楽院の教授たちはカバルタ・バルカル共和国のナルチクに疎開させた。プロコフィエフも女性を伴って(この時妻子とは別居中で付き合っていた女性がいた)ナルチクに疎開したのだが、そこで芸術委員会議長であったテミルカーノフから手厚い援助を受けた、とある。
ここに登場するテミルカーノフの4歳の息子は、後に指揮者になる。そう、誰あろうユーリ・テミルカーノフである。


SUPRAPHON SU 4093-2





2019年2月2日土曜日

David Bowie / ”Legacy”The very best of David Bowie インフル予防策

先日、妻が仕事終わりに職場の新年会で晩御飯いらんし、帰り遅いというので娘とどこか外で晩飯でも食べようか?いう事で職場最寄りの駅で夕方待ち合わせ。
二人とも欲しいCDがあったのでまずはTSUTAYAへ。娘は今絶賛ハマり中のクイーンのグレイテストヒッツⅡを、父はデヴィッド・ボウイのベスト盤”レガシー”を購入。
さてさて夕飯どうしようかと考えるも二人の意見はまとまらず。偶にはハンバーガーもいいかとマックへ。マックに足を踏み入れたのは5年振り。フライドポテトも何年振りだろう?というくらい食べていない。久しぶり過ぎててちょっとヤバい旨さだった。アブラと炭水化物の組み合わせ最強である。

さて、帰ってから早速ボウイを聴く。
ボウイが亡くなって3年が経った。それでもいまだに彼の音楽に惹かれ、魅せられ続けている。
もちろん熱烈なファン、というわけではないが”Let'Dance”は七味世代にはそれこそ、ねぇ~。アノ頃のボウイのカッコ良さは思春期真っ盛りの男の子には憧れ。理想の男性であった。それは今でも変わらない。デヴィッド・ボウイのようなオッサンにいつかはなりたいと憧れている。
一時、数枚のディスクを持っていたが、処分してしまい最近は専らyoutubeやらspotifyあたりで聴いていたがやっぱりディスクが欲しくてベスト盤を購入。ネットをみるとベスト盤もいっぱいあってよくわからない。今回買った”Legacy”も2枚組があるらしいのだが七味が買ったのは20曲1枚組のもの。 
Let'Danceに始まってLife on Mars?, Space Oddity, Starman・・・聴いていると切ないような嬉しいような気持ちにいつもなってしまう。

さて、巷ではインフルエンザが大流行。職場にも感染した人が一人でた。「○○さんから感染った」とか「××のせいでインフルに罹った」などインフルエンザに罹った人を非難めいていう者もいらっしゃるが、七味は罹ったらそれは自分の責任だと思ってます。という事で七味の予防策をご紹介。参考になれば幸いです。
大事なのはこまめな、というか頻回な手洗い。一番良いのは病院などに置いてある手指消毒用のアルコールスプレー。除菌力は手洗いよりも手指消毒スプレーの方が高いです。
もちろん鼻水や唾液などがべったりついちゃった、なんて時は手洗いで洗い流してください。
インフルは飛沫が付着したものに触わることで感染するので、とにかく手を消毒するのが良いです。
次に、マスクをするのはもちろんだけれど外す時には耳掛け紐を持って外し、そのままゴミ箱に捨てる。この時決して折りたたんだりしてはいけません。マスク本体には触れずに捨てます。
もう一つ。鼻を清潔に保ちます。鼻が詰まっているとどうしても口呼吸になりやすいです。そうすると乾燥した空気を吸い込みやすいですね。鼻をかんで鼻の通りを良くして鼻呼吸しやすくします。
それでも罹ったら大人しくしているのが一番ですね。

明後日月曜日はいよいよSB。なのでインフルに罹ってらんないです。もちろん有休取りましたよ。ペイトリオッツかラムズか。七味の予想はペイトリオッツの優勝とみてます。
この週末は記事をあと一本アップする予定。