2017年6月28日水曜日

う~ん、悶絶

今日、病院で毛嚢炎(もうのうえん)の切開処置をしてもらった。
かれこれ3週間、腋の下の下にできた毛嚢炎に悩まされていた。いつか頭が出て破裂するのではないかと期待もしたが、そんなことも無くただ時間だけが流れた。
今週に入って、腫れが酷くなり痛みも増してきたので、受診することにした。

切開そのものは別に痛くはない。痛いのは処置前の麻酔。腫れている患部の周りに麻酔注射をするのだが、これが声もでないくらい痛い。痛みを感じなくするために打つ麻酔注射が最も痛いとは皮肉な話だ。
患部をおよそ1㎝ほど切開してもらった。かなりの血膿が出た様子。化膿したり、また膿が溜らないように縫合はせず、抗生剤の軟膏を塗ったガーゼを患部に詰めてある。処置後しばらくするとかなり痛み出した。処方された頓服の鎮痛剤を飲んだら、痛みがウソのように引いた。

今週はもうおとなしくしているしかないかな。

それにしても、このところの仕事の忙しさは異常。昼の休憩もろくろく取れない。こちらも悶絶ものだ。

2017年6月24日土曜日

777ESJ の調整(つづき) 調整用の小物類のご紹介

新潟もようやく梅雨入り。先日までの肌寒さがウソのように蒸し暑くなってきた。
梅雨はウーファーが重くなってしまうのでオーディオ的にもイヤな時期だ。

タオック TITE 25PINの下に敷いたスペーサーを紙からブチルゴムシート(自作)に変えてみたものの、聴き込むうちに段々と低音域が膨らみ過ぎていると感じてきた。
中~高音域にかけての響きや余韻などは随分と良くなったと思う。
これはこのままで、も少し低音域を締めてみたくなった。

で、ブチルシートを止めて、皮革(合成)を敷いた。20㎝×20㎝くらいで300円くらい。以前に手芸店だか、どこかで購入してあったもの。これを適当な大きさ(今回はTITE 25PINの円周の大きさ)に切り抜いて敷いてみた。
すると、これがまことに具合が良い。響きや余韻はそのままに低音域の膨らみが随分とスッキリとした。合わせてエソテリックの天板の上に振動止め目的にインシュレーターを置いてみた。

ホントなら、回転系のオーディオ機器はちゃんとした台に置きたい。器械の上に直に積み重ねるのは避けたいトコロ。とは言ってもスペースも限られているしこれは窮余の一策。仕方ない。

このところダフニス全曲が面白く聴けるようになって、この曲の良さが少し判りかけてきた七味。
クリュイタンスやマルティノン、それにマータやブーレーズ、そして小澤と聴いてきたが、ふとアンセルメ盤を所有もしてないし、聴いてもいないことに気が付いた。フランス音楽、バレエ音楽のスペシャリストであるアンセルメ。これは是非とも聴いてみたい。が、CDでは現行盤は32枚組だかのBOXしかない。国内廉価盤でもよいからLPで、とも思うがそうそう良い出物があるわけでもない。と思っていたらLP復刻盤があることが判明。ただ3000円ちょっとするので思案中。
渇望を癒すために、アンセルメのペトルーシュカを聴いた。デッカの好録音盤とはいえ、以前は流石に古さを感じたものだが、充分な対策をした777ESJで聴くと聴き違えるほどに新鮮な音がする。

適度に音の線が太く、中音域に厚みを持たせ、上手く音を作って綺麗に聴かせる感じ、はエソテリックSA-10にはない魅力。音の質感としてはアナログライクな感じかもしれないが広がりはあまりない。お化粧濃いめで上手く魅せて(聴かせて)いる、ともいえる。SA-10のほうは、もう少しザラザラ・ゴリゴリッとした生々しい感触の出音で、上から下まで均質に良く伸びている感じ。ステージの広がりは圧倒的にこちらが上。ナチュラルメイク風の音は現代的なサウンドといえるかもしれない。

こうなってくるとこの時代のSONYのDACを奢ってやりたくなる。お金ないけど…
777ESJ、まだまだ化けそうである。

下の画像はオーディオセッティング(主にスペーサー)に使っている小物たち。皆さんも色々工夫されておられると思うし、お使いのものがあるかもしれないが、簡単にご紹介。
我が家は床が傾いている、というか歪んでいる。リスニングポイントから向かって左は右のほうに傾き、右側は左に傾いている。大雑把にいうとオーディオ機器の辺りが凹んでいるようなのだ。よって、どうしても水平を取るためにスペーサーを機器の下に咬ませる必要がある。傾きの調整は大きくは皮革シートを使い、細かい所・微調整は栞を使っている。

各種スペーサーのなかでも戸田ブの栞はまことに使い勝手が良い。これを見つけるまでは単語カードを使っていたが画用紙と同じ紙質なので、柔らかくて折れやすかった。この栞は画用紙より硬く折れにくく大きさも適当で重宝している。
皮革も適度な厚みがありつつクセが少なく、振動を上手く逃がしてくれているのではないかと思って我が家ではスピーカーの袴の下やレコードプレーヤーの脚、アンプを載せているタオックのボードなどの傾きの調節にも使っている。
ばけぺんさんから、47研究所の皮革を使ったインシュレーターをご教示いただいた。感謝。
さっそくホームページを見ると、あった。鹿革。高級じゃん。我が家の牛皮と比べると格段に柔らかそうである。

戸田書店(戸田ブ)の栞
適度な厚みと硬さが使い勝手よい
半分に切って、二つ折りにして使うことが多い。

ブチルゴムシート
ブチルテープを適当に切って、クラフトテープでサンド
最近はあまり使わなくなった。

皮革シート
白い方は多分、牛皮で、黒い方が合成皮革。あまりクセはないと思うが不明。
とても使い勝手が良いが、丸く切るのが、ちょっと面倒ではある。







2017年6月23日金曜日

777ESJ カムバック!

見違えるような響き!ちょっと鳥肌モノだ。
ソニーのブランドは伊達じゃなかった。

先日TAOCのTITE 25PINというピン・プレートインシュレータの上の方だけを購入し、LINNのスパイクベースと合わせてソニーの777ESJの脚の下にセッティングした。
その日は時計は9時を回って、音楽タイムをオーバーしていた。で、翌日CDを聴いてみると、イヤにキンキンとした感じで、耳に刺さる出音が気になった。
そこで、スパイクベースの下にブチルシートを挟んでみた。すると、キンキンした感じが後退し、どっしりとした低音域に支えられて中~高音域にかけて軽やかに舞い漂うような出音に変化した。もちろん耳痛い感じは皆無。

キース・ジャレッドのゴールドベルクを聴いた。
どっしりとした音楽の佇まいや各変奏の終わりのフワッと漂うチェンバロの響きはエソテリックからは聴いたことがないような音だった。頸の後ろのゾクゾクする感じが止まらない。

今年の正月にやって来た777ESJだが、エソテリックの上にポン置き状態。やはりかなりの振動を受けてたみたい。潤いがなくせせこましい感じの音がした。25年前のプレーヤーだし、エソテリックもすでに10年選手ではあるけれど両機には15年の開きがある。性能差は如何ともしがたいいものがあるなあ、と思っていた。正直なところ、実はちょっと失望していた。
が、どうだろう。777ESJ負けてない。いや全体的な出音の佇まいは七味の好み。中音域の密度濃い感じはエソテリックにはない大きな魅力。そしてピラミッドバランスともいえる各帯域間のバランスの見事さ。
恐れ入った。ソニーはやっぱり凄かった。

乳がん闘病中であった小林麻央さんの訃報。いつかこの日が来るのだろうとは思っていたものの、やはり悲しい。テレビの報道を観て落涙。34年の人生はあまりにも、早すぎる。
ご冥福をお祈りしたい。

2017年6月20日火曜日

TAOC TITE25PIN 購入

先日のブログで、なんだかクタクタと書いた。その時は単なる疲れかと思っていた。
月曜日、職場についてしばらくすると身体が怠い。しかも頭が痛い。汚い鼻水も出る。
こりゃあ、副鼻腔炎が悪化したなと思ううちに熱も上がってきた。
先々週の風邪症状がぶり返した形だ。少し早めに退社し急ぎ耳鼻科へ行き、抗生剤を処方してもらった。
昨夜はもう身体ダルダル。汗びっしょりで寝た。でもそのおかげで今朝はスッキリ。昨日までの怠さがウソのよう。
懸案の行政の監査も自分の部署は何事もなく無事終了。その解放感から、ちょっと遊んで帰ったら今度は妻がダウンしていた。なんでも39度の熱だそう。まあ、ジャニーズのコンサートに泊まりで同窓会と2週続けて飛び回り騒いだ疲れが出たのだろう。

さて、ソニーのCDPに使おうと思って、タオックのスパイク付きのインシュレーターTITE25PINを中古で買った。6個。本来は3個で一組なので2セットになる。一組、すでに導入していてエソテリックのCDPの脚に使っている。エソは3点支持なので一組で事足りる。ソニーは4点脚なので、どうしようかと思っていたところに、6個の出物。しかしスパイク受けはナシ。でも、その分安価(3500円)。まあ2個余るが良いだろう。スパイク受けは適当なものがあるし。

ソニー777ESJは出音は綺麗だが今のセッティングでは、ちょっと膨らみ気味。もう少し引き締めてみたいところ。
で、付けてみた。下になっているエソが3点支持脚なので、作業するには非常に安定が悪い。結局ソニーとベリンガーをどかす羽目になって結構な作業量となった。

音の評価の方は明日以降に。

丁寧な梱包

スパイク受けはLINNのスパイクベースを流用

エソテリックSA-10の脚
最近まで、間違ってスパイクベースを上にしていた。

777ESJの脚に付けたところ
エソの天板にキズを付けないようにスペーサーを挟みこんでみた



2017年6月18日日曜日

Svetlanov / USSR State Academy SO. Rachmaninov Sym.1

先週、うな君が持ってきてくれたスヴェトラーノフのラフマニノフのLPを漸く聴いた。
交響曲第1番は既に交響曲全集の形でCDを持っているが、今回LPで聴いてみて改めて録音の良さに感心した。
感心した、といってもすべてがOKなわけではなくて、特に終楽章の終結部の前にアッチェレランドが掛かりゴングが鳴り響くあたりはもう、それこそマイクには全く収まっていない(笑)。
戦車が坂道を転げ落ちてきて大事故、みたいな演奏と音。何度聴いても腹を抱えて笑ってしまう。

それでも3楽章までは、弦の艶やかさが光る。CDではなかなかこんな音にはならない。
国内廉価盤だが、日本ビクターのマスタリングが上手いのだろう。


昨日のAKB総選挙を観た。NGT48の荻野由佳が第5位に。
基本、AKBやNGTには全く関心はないのだが、5月末の中間発表では荻野由佳が1位に。このまま1位ということはないと思いつつもどこまで順位をキープできるのか気になっていた。
それにしても昨年の圏外からいきなりの5位はスゴイ、と素直に思う。思う反面、結局はファンがたくさん投票権付きのCDを買ったり、サービスを利用するかに掛かっているところが、腑に落ちない。
それにしても、順位発表後のスピーチが皆さんしっかりしていてオジサンは感心した。

今日は、何だかクタクタで、あまり音楽も聴かずに一日中ゴロゴロとしていた。
なんだか疲れが溜まっているみたい。

2017年6月17日土曜日

LvB Comp.Piano Concerts W.Kempff Leitner / BPh.

6月に入ってからは、好天・曇天問わずに少々肌寒い日が続いている。大層汗かきな七味にとっても涼しいを通り越して寒すぎるように感じ、長袖の軽い上着が手放せない。

来週、職場に行政の監査が入ることもあって帳票類のチェックで忙しかった七味。もうヘトヘトのクラクラ。今週は帰宅も遅く全く音楽が聴けなかった。
週末となって、ようやく音楽が聴ける。

久しぶりにベートーヴェンを。
取り出したのはケンプとライトナー/BPh.のコンチェルトの3番。今はもうなくなってしまった長野市の中古レコード店アンサンブルで買い求めたもの。5枚組でケンプのピアノ協奏曲全曲にフェラスのバイオリン協奏曲がついた国内企画盤。レーベル面には"TIME/LIFE RECORD LIBRARY"というシールが貼ってあって、元々は個人の収蔵ではなかった模様。盤は厚くレーベルにはチューリップサークルもあってかなり前の発売だと思う。盤質は盤によって差が大きく、バイオリン協奏曲や皇帝はスクラッチノイズも多め。詰め込み盤なのでレンジ感の若干狭いし箱の状態もあまりよくない。
当時、DGの看板を背負っていたケンプ。ケンプ、それにしてもケンプの変換がどうしても"絹布"になるのはどうして?でも"絹布"とは、絶妙に上手い誤変換ではある。
絹布(もういいや)の名前と顔を知ったのは、父のレコードコレクション(というほどではないが)の中にあった、ベートーヴェンの3大ピアノソナタ「悲愴・月光・熱情」のLPであった。
昔の今も絹布の印象は変わらない。大家(おおやではなく、たいか)、の割には何だかテクニックがおぼつかず、聴いていて心もとない。でも聴いているうちに段々と良いと思えてくるから不思議。
スキだらけに思えて実は殺気が漲っている…みたいな居合の達人のような感じか。うかつに踏み込むとバッサリやられてしまう。考えすぎか?

で、3番と5番を聴くと、これがやっぱり良い。
大らかな演奏ながら、決まるところはパシッと決まる。絹布のピアノは挑みかかって来るようなところがなく、優しく包んでくれる。伴奏とのベクトルも揃っている。ライトナー、地味ながらしっかり絹布を盛り立てている。これがカラヤンだったら、派手に過ぎて、絹布のピアノは沈んでしまっただろう。
ただ、録音が今一つパッとしない。何だかモコモコとしていて、もう少し細かいところまで出ていればなぁと思うが、仕方ない。

今日、妻は泊まりの同窓会。なんでも23年振りなんだそうだ。さっき、嬉しそうにいそいそと出掛けて行ったところ。
娘は来週、試験があるので隣の部屋で猛勉強中、のハズ。
七味は音楽でも聴きながら、もう少しウトウトさせてもらうとしよう。


レコード番号不明
生誕200年を記念したBOXのうちの一つ?

グラモフォン SLGM-1013

2017年6月11日日曜日

Ozawaのダフニスとクロエで大いに溜飲を下げ、アジフライに頬っぺたが落ちた

小澤、最高にいいじゃないか!

先日購入したエドゥアルド・マータとダラス響のダフニスが七味的には期待外れに終わり、何だか欲求不満であった七味。
日曜日に戸田ブ上越店の中古LPコーナーを物色していると小澤征爾とボストン響のダフニス全曲のLPを発見。レゾナンスシリーズの国内盤ながら盤質良好、値段も財布にお優しいこともあって、即購入。これが大当たり。久々のスマッシュヒット。

なんとも思い切りのよい颯爽としたダフニス。若きオザワの凄さを実感。それになんて瑞々しいオケの響き。オケと指揮者との呼吸も集中力もバッチリ。オケも演奏する喜びに溢れていて、この曲の持つ官能性と歓喜と相まって高揚感がハンパない。全員の踊りではそれが爆発する(ホント爆発って感じなんです)。
録音は74年10月。ボストン響の音楽監督に就任したのが73年だから、就任直後の録音ということになる。この演奏を聴くと、その後29年もの長きに渡ってボストン響を率いたのも頷ける。納得。音楽監督就任当初からオケとは相思相愛だったことがわかる。

B面の内周ギリギリまで溝が切ってあって、音質的にはちょっと苦しいが、それを補って余りある音楽の素晴らしさ。CDでも十分好録音だろうと思う。聴いて損は絶対に、ない。断言しよう(珍しい!)。

ホントはこんな演奏をマータに期待してたんだけどさ。

さて、今日の我が家の夕食はアジフライ。揚げ物は揚げたてが一番だ。しばらく控えていたビールと一緒に。

午後はオルトフォンに変えて

DG 15MG 3082
レゾナンスシリーズは音が良いものが多くハズレは少ない印象

もちろん七味が揚げました
キャベツは千切りの袋入りのヤツ

Denon DL-103

昨日の荒天から一転、気持の良い日曜日となった。窓を開けていると少し肌寒いくらい。
久しぶりのレコードの音の良さに、今日もあれこれと聴いている。

カートリッジはオルトフォンのMC☆20wに代わってDenon DL-103に付け替えた。オルトフォンのMC☆20wがあれば、ほとんどのレコードは気持ちよく鳴ってくれるが、ユニバーサルアームだし、いろいろとカートリッジの比較もしたくなる。ここはやはりスタンダードな国産カートリッジをということで中古のDL-103を買い求めた。
巷間、カマボコ型の音型と言われるDL-103。たしかに中音域がしっかりと出る。高音域をあんまり欲張っていないので派手な感じはしないが、ちゃんと高音域も出ているし低音域もたっぷりとした音だ。
ただ、細かいところや、響きの乗っかりは今一つ。溝の奥まで擦って音に変えるといったタイプではなく、言葉は悪いが上手くごまかしながら聴かせる、そんなタイプ。価格を考えれば、いろいろと欲張るのは無理な話で、ある程度のことは諦めているのだろう。なんだか国産軽乗用車みたいだ。
このあたり好悪が別れるのかも。良くも悪くも実直・愚直、生真面目な国産カートリッジだ。
ちなみに、デノンの白河工場でベテランの女性達が手作業でコイルを巻いているそうな。その女性たちも少しづつ定年を迎えていて、いつまで製造できるかと福島のオーディオショップの店長が言っていた。

音調は組み合わせのシェルによっても変わるが、基本ぽったり、ぽってりした感じで中音域~低音域が膨らんだ感じ。よく言えばどっしり安定した音。
そんなわけで、コレで聴くのは60~70年代に録音された盤、録音がそれほど良くないものは良くないなりにうまく鳴らしてくれること多い。

下の画像はブレンデルとクリーヴランドSQ他によるシューベルトの'ます'。もう少しピアノの音が粒立ち良く響くと鱒も元気よく跳ねるのかもしれないが、膨らみ気味の感じも大物感があってまた良し、か。

シェルとカートリッジの間に高さを稼ぐためスペーサーを挟んでいる
シェルはメーカー不明のアルミ製

フィリップス 20PC-2031

2017年6月10日土曜日

来来! うな君

昨日、いとこのうな君から「明日そっちに行ってもいい?」と電話が来た。後でLINEを見ると、メッセージが。
特に予定のない七味。妻娘ともに出払う予定でもあるし、是非と返事した。
こちらもちょうど、オーディオの調整が一段落もしたが、またぞろ微調整(という要は迷い)したところだったので、声をかけようかと思っていたところだった。
先月、富山であった中古レコードフェアで押さえてもらった戦利品、スヴェトラーノフのラフマニノフの交響曲ほかを携えてうな君はやってきた。

9時から昼食をはさんで3時半くらいまで、LPを中心に音楽を聴いてもらった。
三銃士の集まりはだいたい午後1時から3時間くらいなので、およそ6時間も、というのは少々くたびれる。しかし、やっぱり音楽やオーディオについての語らいは楽しいもの。
我がオーディオシステムのインプレはうな君にお任せするとしよう。

本日イチオシのレコードは、うな君持参のハイフェッツのバッハ無伴奏。モノラル録音なのでMono針で。ハイフェッツというと即物的な演奏をイメージしていたが、さにあらず。思いのほかよく歌い込まれた演奏。モノラルゆえそれほど響きが広がらないがその分凝集力というか音楽への集中力というか、音楽の引力に強く引き込まれた。
もう一枚。イ・ムジチの現代音楽選からレスピーギの古風な舞曲とアリア。最近の演奏に比べてゆっくりたっぷりと音楽を運ぶ様を聴くと、より一層、曲想が際立つように思う。
さらに、もう一枚。スヴェトラーノフのラフマニノフの交響曲第2番。メロディア音源の米CBS盤。初めて見たがこれは珍しい? かなりプチプチ、ザラザラとしたノイズが乗っかるが、音は素晴らしかった。よくLPはプチプチとノイズがあって音質が良くないと云う人がいるが、音質が悪いのではなくて盤質が悪いのだ。そこを勘違いしてはいけない。

それにしても、レコードプレーヤーを動かしたのはいつ振りくらいだろうか?3か月振り?普段は面倒くさくてCDばかり。久しぶりに聴いたLPはやっぱり良い音がする。
同一音源をCDとLPで聴き比べてみたが、やはりLPの方が音数が多いという意見で一致した。あと弦楽器、特にバイオリンなどの艶感はLPの方が確かに、ある。弦を弓で擦っている感じがLPのほうはあるが、CDはそれが希薄なのだ。
では、CDはダメなのか?というとそうでもない。これでも十分に立派な音がする。ただ、LPの音を知ってしまうと…、やっぱりイケない。

以前伺った、糸魚川のKさん曰く「レコードは手を掛ければ掛けただけ音が良くなります」とおっしゃっていた。その通りだと思う。プレーヤーの振動対策などもそうだし、レコードのクリーニングもそう。
その言葉を肝に銘じて、レコードを聴いていきたい。

うな君、たいしてお構いもできず、すまんかったね。部屋も掃除してないし。でも今日はホントに楽しかったわね。また三銃士で会おうさね。

フィリップス SFL-7541
ジャケもポップで秀逸

CBS M33121

Victor SHP-2553 4

Mercury SRI 75016
比較試聴したCD Mercury 434 308-2





2017年6月8日木曜日

Neumann / LGO GM 9

ようやく風邪から復調の七味。しかし参った。今回も熱はさほど上がらなかったが、咽喉の痛みと全身の倦怠が半端なく、職場に迷惑と思いつつも休ませていただいた。
尋常ではなく汗かき故、身体が冷えたか。

さて、風邪でウンウン云っている最中は流石に音楽を聴く気にもなれずにいたが、復調と同時に注文していたマーラーの全集が届いた。
立派になったブリリアントレーベル。当初はいかがわしさ一杯だった。レーベル初期の寄せ集めライセンス盤もそんな一組。ライナーはもちろん、録音データもナシ。その後、ブリリアントがデンオンのインバルの全集をライセンス生産するに至って、見向きもされなくなったか。七味もすっかり見過ごしてた。
まさか探していたノイマンの9番がちゃっかり入っちゃってたとはね。
これを見つけた時は久しぶりに小躍りしてしまいました。

さて、メンバーは以下の通り

第1番:ユーリ・シモノフ指揮ロイヤル・フィル(1994年TRING)
第2番:ハンス・フォンク指揮ハーグ・レジデンティ管弦楽団,他(1986年VANGUARD)
第3番:ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮ロンドン交響楽団,他(1970年UNICORN)
第4番:ハルトムート・ヘンヒェン指揮オランダ・フィル,他(1991年CAPRICCIO)
第5番:ヴァーツラフ・ノイマン指揮ゲヴァントハウス管弦楽団(1966年BERLIN CLASSICS)
第6番:ハルトムート・ヘンヒェン指揮オランダ・フィル,他(1989年CAPRICCIO)
第7番:クルト・マズア指揮ゲヴァントハウス管弦楽団(1982年BERLIN CLASSICS)
第8番:ネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ交響楽団、他(1994年BIS)
第9番:ヴァーツラフ・ノイマン指揮ゲヴァントハウス管弦楽団(1967年BERLIN CLASSICS)

この中ではシモノフの1番、ホーレンシュタインの3番、それにヤルヴィの8番を所有している。
そう、ダブりのあることが七味の眼を曇らせていたわけ。

お目当てのノイマンの9番。聴き始めたばかりの今のところは正直、よくわからない。コンヴィチュニーが逝って4、5年後の録音だが、響きが随分と明るい。その中にも時折ググッと沈み込むような重い響きが現れる。そしてうねるように弦がよく歌う。全体的には速めのテンポで進みあからさまなデフォルメといったことはしないが、そこはかとない高揚感が魅力か。ノイマンもゲヴァントハウス管もこの曲をすっかり手中に収めているわけでも無さそうだが、この曲に対するほのかな熱と言ったものを感じる演奏、と思う。
当時、この曲はチャレンジングな一曲だったのだろう。ノイマンはゲヴァントハウス管と5、6、7、9番を録音している。
もう少し聴き込んでみたい。

Brilliant Classic 99803





2017年6月6日火曜日

やられたぁ~

月曜、咽喉が腫れて痛いし、身体がダル重~。
先週は随分と寒かった。特に金曜日の朝、寒風の中、雨に打たれて身体を冷やしたせいか。
さっそく耳鼻科を受診した。七味には珍しく熱もあったりして結構しんどい。職場に行き2時間ほど仕事をして早退。
今日も一日年休を頂いた。相変わらず熱は引いたり上がったりしていて落ち着かない。
咽喉の腫れは何だか段々下に下がってきているようで息苦しさも出てきた。
明日は流石に仕事に行かんきゃならんだろうが、しんどいなぁ。

そんなわけで音楽を聴く気にもならず、横になって撮り溜めたドラマを観た。
それでも、少し身体が楽になったので、コンビ二へHMVの支払いに。
最近、CDの通販はコンビニで支払うことが多い。ただ気になるのがHMVの支払い確認のメールが非常に遅いこと。先般の中世・ルネサンスBOXの時は土曜の朝に支払い手続きを終えたがHMVから商品発送のメールが来たのが火曜日。なんとものんびりしている。
大阪のファルスタッフというショップはすぐに確認のメールが届く。そのほかの対応も非常によく、気持ちよく買い物ができる。

さて、何を注文したかというと、マーラーの交響曲全集。ブリリアントの11枚組。しかも寄せ集め的なもの。
V.ノイマンとゲヴゥアントハウス管との9番を探していたが、なかなか見つからなかった。東京でLPを見つけたが予算的に厳しく見送った。単売盤は廃盤で入手難。
先日、ふとネットを見ていたら、ブリリアントのBOXにちゃっかり入っている。ただこのBOXもすでに廃盤。それでもHMVの中古にあった。幸い先の中世・ルネサンスBOX購入時のスペシャルクーポン2000円分があったので迷わず購入した次第。

これが届くころには体調も良くなっているだろうか。



2017年6月4日日曜日

E.Mata / Dallas SO. Ravel Orch.Works

カウボーイズ。そしてケネディ暗殺の街。ダラス。
同じテキサスでもヒューストンは宇宙の街だが、ダラスは石油の街。なんだか明け透けでダーティなイメージが七味の脳内では強い。
そんなダラスのオーケストラ。ダラス交響楽団。そのラヴェル管弦楽曲集。指揮はエドゥアルド・マータ。95年に飛行機事故で亡くなってしまったのは有名な話。七味はもっと早くに亡くなっているものと思っていたが、95年とは。
このコンビはデジタル初期の79年~80年代前半にかけてRCAに結構録音を残している。マータはダラス以外にもロンドンのオケとの録音も多い。が、現在はほとんどが廃盤。中古LPはたまに見かけるがCD化されたものは少ないのかもしれない。
現在はドリアン レーベルのセットがあるかどうか。

そんな中、ラヴェルはラ・ヴァルスと感傷的なワルツはムソの展覧会の絵とともにCD初期にCD化されていて、これは所有済み。展覧会の粘り腰の演奏に仰け反ったものだ。ダフニス(全曲)も録音があることを知って、探していたらファルスタッフというショップにあったので、早速購入。ボレロ、ラヴァルス、スペイン狂詩曲、クープラン、道化師、ダフニス(全曲)に感傷的なワルツが入って2枚組。以前出ていた2CDTWOFERシリーズの1枚。
詳細な録音データは記載ないがこのラヴェル2枚組は79-83年。デジタル初期も初期。

さて、この中で聴きものは、やっぱりダフニス全曲だが、これが七味的には大ハズレ。悪い演奏ではないのだが、いやにモッサリしている。他の曲は思い切りのよい演奏で、七味の思い描く通りのマータの芸を堪能できるが、ダフニスはやけに湿っぽく安全運転に終始している。どうした?マータ。
録音も音の抜けが今一つで、ダラス響のカラリと乾きつつもコシのある響きを捉えきれていないように思う。残念。
まあ、自分の求める方向と違う演奏だからダメってわけではないですが…。
しっかりとした構成感ある地に足ついた入念な演奏ともいえるし、これはコレで悪くはないのだろうと思う。

今日も先日の嵐の余波なのかとても風が強かったが、空気の澄んでいて涼しく過ごしやすかった。

BMG 74321 34171 2

RCA Victrola  7729-2-RV








2017年6月3日土曜日

オーディオの近況 Ozawa / BSO Bartók ; Concert for Orch.

昨日は大荒れ。朝の出勤時、缶コーヒーの空き缶が空を舞うほどの強風。クルマの外気温計をみると何と14℃。ガチガチと震えながらいつものコンビニで一服。旨いもへったくれもなかった。
我が家と同じ大潟区では落雷によると思われる火災も起きた。お気の毒、としか言いようがない。
幸い、我が家のすぐ近くには高い鉄塔があって、そこに避雷針が付いているので、雷さまはそこに落ちる。ただ、サージはやっぱり心配。
今日も風が強く、6月にしては肌寒い。仕舞ってあった長袖Tシャツを引っ張り出して着ている。

EQを中心としたセッティングの近況をば。
この冬、随分とEQ調整に時間を割いた。結構聴ける出音になってきたように思っていた。
が、4月に糸魚川のKさん邸にお邪魔させていただいて、各帯域のあまりのバランスの良さに驚いて帰ってきた。
かなりの大音量にもかかわらず、決して低音域が出しゃばらない。あれだけの大きなシステムなのだし、片チャン30㌢×2発。相当な低音の量だと思うのだが、出音は非常に軽やかな印象だった。このあたり、参考になるのではないかと考えていた。

それから数日後、Kさん邸で聴かせていただいたベームのグレイトをターンテーブルに載せた。するとやけに低音域がブンブン云う。EQのスペアナをみると63Hzを中心にかなり膨らんでいる。SP設置場所の制約も多い七味の部屋。しかもボロ。80~125Hz辺りがかなり膨らんでしまうので、EQで叩いていたが、63Hzとは。それで思い切って絞ってみた。随分と聴きやすく変化。このまま様子を見ることにした。当初はちょっと物足りない感じがした。高音域をわずかに削って帯域間のバランスをとってみると今はほとんど気にならなくなった。
ここにきて、ようやく我が家は低音が出過ぎていたことに気が付いた。トホホ…。
よくよく考えてみるに、この半年ほどは高音域の耳痛な音の対策にばかり注意が向いていた。低音域への関心・注意が知らず知らず知らずのうちに低くなって気付かずにいたのか、と思う。

さて、もう一つ。
スイープ音を使ってのEQ調整を最近になってやってみた。ブィ~ンと音がして、20Hzから徐々に周波数が上がっていくというもの。繰り返しスイープ音を鳴らしてみると160Hz辺りでSP背後のY社の調音パネルが鳴いていることが判明。多分、床からの振動に共振してのことだろうと思う。
この共振、結構音を濁らす原因なんだけども、共振していることがなかなか判らないから厄介だ。判ったとしても部屋の何が何ヘルツで共振しているかを知ることがまた難しい。
実際のところ部屋の何が共振しているのか判れば、対策してそれで済むわけだが、これが電灯の笠だったり、CDラックだったりすると厄介。小物なら片付けてしまえば良いが、大きなものや無くてはならないものだったりする場合は厄介だ。今回は調音パネル。厄介な方だ。
気が付かなければ、そのまま気にせず満足して音楽が聴けるものが、うっかり気づいてしまったばかりに気になってしょうがなくなる…。困ったものだが、これもオーディオあるあるの一つ。

調音パネルの対策は床との間に何か挟むか脚周りをしっかりさせるくらいか。コレ、背も高いのでフラフラしているのが気になっていたところ。ちょうど良い機会かもしれぬ。

今日は小澤のオケコン。このディスク、七味にEQをはじめとする音響対策を決意させた張本人。
録音は94年。この頃になるとフィリップスによるボストン響との録音は少なくなり、これくらいか。フィリップスとはサイトウキネンやWph.と、DGとはBPh.との録音が増えてくる。
ライヴ録音のせいなのかはよくわからないけれど、ティンパニが突出して聴こえて耳が痛い。特に終楽章の冒頭のティンパニが我が家では膨らんで耳を圧迫しとても聴きづらかった。
このディスクもようやく安心して聴けるようになった。

小澤といえば、最近こんな記事を目にした。いまだ完全復帰とはいかないようだ。

もう一つ。こんな動画もある。結構笑えるがこれが正論?とも思える。


フィリップス PHCP 5277