来週、職場に行政の監査が入ることもあって帳票類のチェックで忙しかった七味。もうヘトヘトのクラクラ。今週は帰宅も遅く全く音楽が聴けなかった。
週末となって、ようやく音楽が聴ける。
久しぶりにベートーヴェンを。
取り出したのはケンプとライトナー/BPh.のコンチェルトの3番。今はもうなくなってしまった長野市の中古レコード店アンサンブルで買い求めたもの。5枚組でケンプのピアノ協奏曲全曲にフェラスのバイオリン協奏曲がついた国内企画盤。レーベル面には"TIME/LIFE RECORD LIBRARY"というシールが貼ってあって、元々は個人の収蔵ではなかった模様。盤は厚くレーベルにはチューリップサークルもあってかなり前の発売だと思う。盤質は盤によって差が大きく、バイオリン協奏曲や皇帝はスクラッチノイズも多め。詰め込み盤なのでレンジ感の若干狭いし箱の状態もあまりよくない。
当時、DGの看板を背負っていたケンプ。ケンプ、それにしてもケンプの変換がどうしても"絹布"になるのはどうして?でも"絹布"とは、絶妙に上手い誤変換ではある。
絹布(もういいや)の名前と顔を知ったのは、父のレコードコレクション(というほどではないが)の中にあった、ベートーヴェンの3大ピアノソナタ「悲愴・月光・熱情」のLPであった。
昔の今も絹布の印象は変わらない。大家(おおやではなく、たいか)、の割には何だかテクニックがおぼつかず、聴いていて心もとない。でも聴いているうちに段々と良いと思えてくるから不思議。
スキだらけに思えて実は殺気が漲っている…みたいな居合の達人のような感じか。うかつに踏み込むとバッサリやられてしまう。考えすぎか?
で、3番と5番を聴くと、これがやっぱり良い。
大らかな演奏ながら、決まるところはパシッと決まる。絹布のピアノは挑みかかって来るようなところがなく、優しく包んでくれる。伴奏とのベクトルも揃っている。ライトナー、地味ながらしっかり絹布を盛り立てている。これがカラヤンだったら、派手に過ぎて、絹布のピアノは沈んでしまっただろう。
ただ、録音が今一つパッとしない。何だかモコモコとしていて、もう少し細かいところまで出ていればなぁと思うが、仕方ない。
今日、妻は泊まりの同窓会。なんでも23年振りなんだそうだ。さっき、嬉しそうにいそいそと出掛けて行ったところ。
娘は来週、試験があるので隣の部屋で猛勉強中、のハズ。
七味は音楽でも聴きながら、もう少しウトウトさせてもらうとしよう。
レコード番号不明 生誕200年を記念したBOXのうちの一つ? |
グラモフォン SLGM-1013 |
七味とうがらしさん、こんばんは。
返信削除ケンプ、懐かしいです。クラシックを聴き始めた頃には良く名前を見かけましたが、最近、とんと聴いてないですねぇ。「絹布」、良いですね(笑)。三大ソナタのジャケット写真、ケンプはおじいちゃんの顔しか思い浮かばないのですが、だいぶ若い頃のものでしょうか。意外と怖そう。
こんばんは。
返信削除いつもありがとうございます。
ホントはLPで絹布とバックハウスの聴き比べを、なんて思っていたのですが、絹布だけでお腹いっぱいになってしまいました。
シューベルトのソナタ何かはホント枯れていて、というか肩の力が抜けていて好きな演奏です。
この頃でこの顔ですからねぇ。一体何歳くらいだったんでしょうね。
流し目、杉さまにも負けていません。