同じテキサスでもヒューストンは宇宙の街だが、ダラスは石油の街。なんだか明け透けでダーティなイメージが七味の脳内では強い。
そんなダラスのオーケストラ。ダラス交響楽団。そのラヴェル管弦楽曲集。指揮はエドゥアルド・マータ。95年に飛行機事故で亡くなってしまったのは有名な話。七味はもっと早くに亡くなっているものと思っていたが、95年とは。
このコンビはデジタル初期の79年~80年代前半にかけてRCAに結構録音を残している。マータはダラス以外にもロンドンのオケとの録音も多い。が、現在はほとんどが廃盤。中古LPはたまに見かけるがCD化されたものは少ないのかもしれない。
現在はドリアン レーベルのセットがあるかどうか。
そんな中、ラヴェルはラ・ヴァルスと感傷的なワルツはムソの展覧会の絵とともにCD初期にCD化されていて、これは所有済み。展覧会の粘り腰の演奏に仰け反ったものだ。ダフニス(全曲)も録音があることを知って、探していたらファルスタッフというショップにあったので、早速購入。ボレロ、ラヴァルス、スペイン狂詩曲、クープラン、道化師、ダフニス(全曲)に感傷的なワルツが入って2枚組。以前出ていた2CDTWOFERシリーズの1枚。
詳細な録音データは記載ないがこのラヴェル2枚組は79-83年。デジタル初期も初期。
さて、この中で聴きものは、やっぱりダフニス全曲だが、これが七味的には大ハズレ。悪い演奏ではないのだが、いやにモッサリしている。他の曲は思い切りのよい演奏で、七味の思い描く通りのマータの芸を堪能できるが、ダフニスはやけに湿っぽく安全運転に終始している。どうした?マータ。
録音も音の抜けが今一つで、ダラス響のカラリと乾きつつもコシのある響きを捉えきれていないように思う。残念。
まあ、自分の求める方向と違う演奏だからダメってわけではないですが…。
しっかりとした構成感ある地に足ついた入念な演奏ともいえるし、これはコレで悪くはないのだろうと思う。
今日も先日の嵐の余波なのかとても風が強かったが、空気の澄んでいて涼しく過ごしやすかった。
BMG 74321 34171 2 |
RCA Victrola 7729-2-RV |
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