アンプはいつもお願いしている所に連絡して今週、取りに来て頂くことになっている。修理内容におかしいところがあればメーカーに言ってくれる、とても良心的なお店。もう何回目だろう。機器の入れ替えはここ十年ほどしていない。修理ばかりでとても心苦しいのだが、お願いできるところも少ないのでいたしかたない。きっといつか・・・ね。
最近はパワーアンプの調子が良くないこともあり、あまり身を入れて音楽を聴いていない。そんな訳で調整も一時お預け状態になっている。音楽を聴く前に左右のバランスをとって聴くようにしているが右チャンネルの出力低下は日によって差があるようだ。
そんな中、最近はマーラーの6番をあれこれと引っ張り出しては聴いている。スピーカーのセッティングも変わり、聴こえる音もずいぶんと変わった。好きなのはインバルのデンオン盤だが、これは他と比べて録音レベルが低いと思う。インバルのデンオン盤のなかでこれだけベストマスターズ盤なのだが、どうにも音楽の生命力といったものが無くなってしまっている。SONYのマゼール盤はいうなれば次点だが、このロマン性に溢れた曲をとても冷めた眼で見つめつつ、テンポをあまり動かさずに振幅を大きくとった演奏。VPOもそれに上手く乗っかって(乗せて?)いる。特に3、4楽章のアンサンブルは見事だ.。このあとバーンスタインやブーレーズ、アバドなどとも録音しているが、自分にはマゼールとの録音がしっくりくる。7番のとき、マゼールの演奏にはクレンペラーへのオマージュというか傾倒があるといったことを記した。6番をクレンペラーは録音(演奏も?)しなかった。しかしこの曲の運びはなんとなくクレンペラーを思い起こさせる演奏に思えてならない。自分にはマゼールの向こうにクレンペラーがうっすらと透けて見えているのだがいかがだろう。
自分の持っているのは全集だが、分売盤の画像を。