2014年3月8日土曜日

Antoni Wit

寒の戻りにも程があるッ!と怒ってみてもしょうがない。すこしづつだが春はそこまで来ている。童謡「春よ来い」のみいちゃんではないけれどお待ちしています。でも赤い鼻緒のじょじょって何?

佐村河内氏。誰だよ?というくらい別人だった。しかし記者もイヤな質問をする。正直、そこまでしなくてもと思いつつ職場のテレビに見入ってしまった。あれだけのことをしでかしたのだから仕方ないようにも思う。この件で思うのはこうでもしないとクラシックの業界では売れないという事だろう。作品や演奏を背景にあるドラマ込みでその人や作品を見る。そしてマスコミは作品ではなくそのドラマをことさらにクローズアップし感動を強要する。それは享受する側の責任でもあると思う。マスコミは佐村河内氏のドラマに乗っかった側で一緒に盛り上がったのに、このやり方は少々身勝手なように思えて仕方ない。

さて、スクロヴァチェフスキとともに気になる指揮者である、アントニ・ヴィト。カラヤン指揮者コンクールでの入賞歴をもつポーランドの指揮者である。スクロヴァチェフスキもポーランド出身だがこれは偶然。
ナクソスに多数録音があるヴィト。代表盤はやはり一連のペンデレツキとルトスワフスキの録音だろうか。自分が始めて聴いたのはペンデレツキだった。ペンデレツキと言えば先の佐村河内氏と同じく「ヒロシマ」つながり。
ナクソスには他にマーラー、チャイコフスキー、ヤナーチェク、シマノフスキ、シューマンなどの録音がある。大きくデフォルメせず曲の姿をスッキリとみせてくれるのが特徴だろうか。
マーラーはミヒャエル・ハラースとの振り分けでヴィトは2,3,4,5,6,8の声楽を含む曲を主に振っている。ペンデレツキを聴いても声楽の扱いが非常にうまい指揮者だと思う。
ヤナーチェクは2枚出ているようだ。そのうちの1枚、狂詩曲「タラスブーリバ」はもともとウクライナの作家ゴーゴリ原作のポーランドが舞台となっている小説をモチーフにモラヴィアのヤナーチェクが作曲、という国民楽派の流れをくむ民族主義の曲ながらなんだか無国籍風。
ナクソスではポーランドの2つのオケを振っている。1つはカトヴィツェのポーランド国立放響、そしてワルシャワpo.。カトヴィツェとはナクソスの初期90年代に多く録音しており3流オケ扱いだったが、なかなかどうして。どちらもひんやりとした寒色系の音色ながら地力のあるオケだと思う。地味で堅実ではあるが実力ある指揮者だと改めて思う。このあたりスクロヴァチェフスキに似ていると思っていたが、今回調べてみるとヴィトはスクロヴァチェフスキに一時期だが師事していたようだ。道理で似ているわけだ。


4 件のコメント:

  1. こんばんは。
    スマノフスキは締め付けの方面で良いですね。弦楽四重奏曲しかありませんが、たまに聴いていますよ。ヤナーチェクは正直つかみどころがない感じです。数枚の作品、CDで持っていますが、ノイマン指揮のシンフォニエッタが好きです。マッケラスとウィーンフィルの「女狐」のCDがあるので今度聴いてみます。
    七味とうがらしさんの懐の深さを察することができる記事でした。

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  2. 節操のなさでしょうか。消費税アップの前にボックスセットを買おうと思案しているのですがこれがなかなか迷っています。シンフォニエッタはアバド、マッケラスあたりが愛聴盤ですかね。オペラにも挑戦したいですがそこまで手が回らないです。

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  3. スマノフスキなんて書いていましたね。そんな作曲家はおりませんね。
    CDの購入ですが、最近はほとんど中古やオークションで一本釣りです。
    釣られているといった方が当たっていそうですが。モーツァルトの交響曲でアーノンクールとガーディナーのものを適度な価格で入手できました。
    消費税率アップの前の狙いのボックスは何でしょうか。

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  4. アルヒーフボックスあたりをと思うのですが全部聴かないでしょうし・・・。結局、買わない気がします。マーキュリーボックスなら?

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