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2015年5月31日日曜日

R.Muti/PO.&NPO. R.Schumann Sym.1-4 Overtures

金曜日は蒸し蒸しとした一日だったが、土曜日は比較的カラッとした天気。しかし暑い。
先週の運動会と来週の地域おこしのお祭りの間で、ぽっかりと予定が空いてしまった土曜日、Kazuさんをお招きし、我がシステムの音を聴いていただいた。聴きやすい音になったと言って頂き、ホッと胸をなで下ろした次第。お世辞であってもうれしい。ありがとうございました。
面白かったのは同一音源の聴き比べ。Kazuさん持参のムラヴィンスキーのチャイ4(DG、SHMCD)と七味の所有する国内盤通常CD、それに海外盤LPを聴き比べてみた。SHMCD盤は各帯域のつながりが良く、3種のうちでは最も聴きやすい耳あたりの良い音がした。国内盤CDはSHMCDに比べてややザラついた音の印象だがエッジの立った音はこの演奏にマッチしていると思われる。最後にLP盤は低音域から中音域にかけて響きが分厚く、馬力感というか下支え感がずば抜けている印象。LP盤は置いておくとしても、SHMCDと通常CDの間の違いはほんの僅かと思う。ブラインドではきっと違いは判るまい。あとは聴く人の好みであろうと思った。余談ながらKazuさんの持って来て下さったCDは4-6番の3曲が入って2枚組。自分の国内盤も同様。でもそうすると5番の途中でディスクを変えなければならない。コレではなんとも興ざめちゃんだ。

本日のディスクはシューマンの交響曲全集。ムーティの旧盤(EMI)である。うな君からお借りしていたチャイコの全集が剛毅かつ目の詰んだ演奏でとても良かったので期待しての購入。クアドラフォニック録音を元にしているせいか音が分厚く、残響も多め。コレはチャイコでも一緒だ。スマートでキビキビとした演奏ながら実は結構緻密で丁寧な音楽作りをしている。とはいえ、一言でいうならマッチョなシューマン。ちょっと気持ち悪いかも。金管楽器、特にホルンの咆哮と弦楽器のカンタービレが堪らなくスゴイ。コレがシューマンか、と聞かれると困るのだがこのマッチョさは聴いていて堪らない。最初はちょっと嫌悪感もあったけれど繰り返し聴くうちに病みつきに。理由を考えるに音楽の流れが自然なんだな。呼吸に無理がない。これは大切なことだ。
クレンペラーに鍛えられたあとのフィルハーモニアO.、悪いハズもなかろうというもの。クレンペラーの元でジッと耐えていたであろう楽団員のはっちゃけぶりもあってダイナミックな演奏となっている、と思えて仕方がない。あ、クレンペラー盤との聴き比べも面白いかもしれませんね。

ムーティといえば颯爽とした指揮ぶりとその音楽のマッチョさからクラシック界のS.スタローンという感じがして(あくまで勝手な主観ですが)敬遠され気味なのか人気がない。燕尾服の下は草野仁も真っ青なくらいムキムキに思えて・・・。もちろん自分も含めての話。ムーティのディスコグラフィについては詳しくは知らないけれど、ベートーヴェンやマーラー、ブラームスにブルックナーといったドイツ・オーストリア系のレパートリーはあるにはあるものの集中的に録音してこなかったんじゃないか。加えてオケとの契約やレコード会社の都合で日本で人気のベルリンPO.やウィーンPO.との録音は80年代後半まで待たなければならなかった関係がありそうだ。VPOとモーツァルトの交響曲をフィリップスに、シューベルトの交響曲全集をEMIに録音している。BPOとはブルックナーやモーツァルトのレクイエムなどをEMIに録音しているがこれらはいずれも80年代後半のこと。
ライバルのアバドは若いうちからVPOやBPOとドイツ・オーストリア物をバンバン録音していた。フィルハーモニアO.やフィラデルフィアO.とBPO、VPO、シカゴSOでは見劣り・聴き劣りがするかもしれない。ムーティ、ちょっとツキがなかったかもしれない。でもクレンペラーやオーマンディといった長く君臨していた指揮者のあとの音楽監督を任されるんだから実力はあるに違いない。ガムシャラに仕事をする感じがするな。実は頼まれごとに弱い、とか。
そういえば、先日買った、バーンスタインのムック本(河出書房新社)に寄せた大植英次のエッセイのなかにムーティについてのエピソードが出てくるんだけど、
1981年にバーンスタイン先生がミュンヘンで≪トリスタンとイゾルデ≫を録音していたとき、カルロス・クライバーから「美味しいワインがあるからおいでよ」と誘われて家にいったんです。ちょうどその日、リッカルド・ムーティがバイエルン国立歌劇場にゲストで来ていて、本番の2時間くらい前に電話をかけてきた。僕(大植)が出て、「ムーティからですよ」と伝えると、カルロスが「いまレニーと美味しいワインを飲んでいるから、おいでよ」と誘ったら、ムーティは「本番があるからダメだよ」と言いつつ、数秒間、カルロスの家に行くか、本番をキャンセルするか考えたらしい。(中略)ムーティは最終的には本番にいきましたけどね(笑)。
と、ある。やっぱり頼まれると弱いタイプ(笑)。

EMI 3 71497 2


KAWADE 夢ムック 文藝別冊 バーンスタイン
2014年7月 初版







4 件のコメント:

  1. 先日はありがとうございました。
    ムラヴィンスキーの聴き比べ、参考になりました。結果は特に結論付ける必要はなく、楽しければよいかと思います。ラフマニノフの交響曲はすごかったですね。迫力があり飛び出すような立体感でした。
    ムーティのCDないです。ジュリーニ、アバド、シャイー…はあるのに。なぜでしょう。

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  2. Kazuさん
    こちらこそありがとうございました。あの後、少しEQをいじって低音域を少し引き締めてみました。ディスクのマテリアルは本当に微妙な差異ですね。あとは好みの問題かと思いました。
    ムーティ、お聴きいただくのをちょっとためらってしまいました。ディスクは我が家も僅かしかありません。いま気になっている指揮者の一人です。

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  3. 七味とうがらしさん、こんばんは。
    地元のヨーロッパはもちろんのこと、フィラデルフィア管の時もシカゴ響でも大人気みたいなので、ムーティの人気がないのは日本特有かもしれないですね。クラシックとS・スタローンのイメージが合わないんですかね(笑)。

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  4. ばけぺんさん こんばんは
    セクシーな感じ欧米ではウケが良いのかも。あっ、七味はそんな趣味はございませんので。なーんて、余計にアヤシイ?
    どうしてもアバドと比較されて日本では格下に見られてしまうのでしょうかね。

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