ハイティンクのあと、コンセルトヘボウはシェフに伝統であった母国人ではなくイタリア人指揮者であるシャイーを指名した。そのことからも期待の大きさが窺われるし、実際シャイーはその期待に応え、また自身も大きく成長し、今ではすっかり巨匠の一人となった。
七味はシャイーについてあんまり熱心には追いかけてこなかったこともあって、所有するディスクも少ない。デビュー間もないころのユンゲ・ドイチェ・フィルとのプロコの3番のLPを買ったがその後はポツリポツリと買っては手放すことを繰り返し、マーラーとツェムリンスキーのディスクが1~2枚残っているくらい。
で、このカルミナ。聴いていて思い出した。学生の頃、初めて聴いたカルミナの演奏がこのシャイー盤だった、多分。
学生のころ、福井のオーディオショップに何を買うでもなく、週1回は通っていた。バイト代を握りしめ、その店でCDプレーヤーを買った冬に、そこの店員さんがお店の試聴用CDなのかその店員さんの愛聴盤なのかは知らないが何枚かCDを貸してくれた内の1枚がこれだった。
ジャケットをみて思い出した。すっかり忘れていた。
その時は曲にもあんまりピンと来てなくて、その夏くらいに出た小澤とBPh.のCDでようやく面白さがわかった感じだった。
その後は、プレヴィンやらムーティやら、ヨッフムなどなど結構な種類の演奏を聴いてきたが、シャイー盤はその存在すらすっかり忘れていた。
30年振りに聴くシャイー盤、アレレ? こんなに好い演奏だったっけ?
今聴くと、かなりヤンチャな演奏。この頃は近現代の曲やマーラーの”嘆きの歌”など声楽を伴う作品の録音が多かった(この辺りはラトルに通じる気がする)。
少々、オケが荒い気もするが、軽快かつスリリングで、重厚さもあって”やるな、リッカルド”と云いたい。
83年の録音ともなると随分こなれてくるのか縁取りクッキリ、下の周波数まで深々と良く伸びたシルキーな、ドラティ/DETの一連の録音とも共通した音調。もしかしたら同じ録音スタッフなのかも?
DECCA 411 702-2 大事なところは日活ロマンポルノばりに隠れている(笑) |
七味とうがらしさん、こんばんは。
返信削除コンセルトヘボウ、シャイー以前はオランダ人が首席を務めるという不文律だったようですが、次は誰になるんでしょうね?ズヴェーデンがNYPに行かなければ丁度良かったかもしれませんが。。さて。
シャイーがカルミナ録音しているとは知りませんでした。ちょっと聴いてみたい感じがします。音も良さそう。
ばけぺんさん
返信削除こんばんは。
ねぇ、誰になるんでしょうか?
ズヴェーデン掛け持ち、とか?グスターボ・ヒメノはどうでしょう?
シャイーのカルミナは七味もすっかり忘れてましたわ。80年代中盤のデッカは録音クルーにもよるのでしょうが良い録音が多い気がしますね。