今これを書いているのは火曜日の夜なのですが、日曜日の兵庫県知事選挙の投票日以来、2日経ってもSNSのTLがそればっかりでげんなりしている。
前知事の再選、帰り咲きという結果には少々困惑している。兵庫県民が下した結果なのでもちろんそれは尊重するが、なんとも言えない気味悪さというか腑に落ちない感じが付きまとう。ただ、げんなりの理由が薄ぼんやりとではあるが判ってきた気がする。
反○○という言い方は嫌なのでまどろっこしいが、前知事を支持しない層と支持する層という風に表すことにして。
選挙が終わっても前知事を支持しない層と支持する層の対立が先鋭化しすぎて、TLでは口汚い罵り合いで溢れている。
支持しない層はパワハラ疑惑や県の職員が自殺した件を持って知事にふさわしくないと考えているし、支持する層は前知事は改革を推し進め既得権益層を崩そうとしてそれを阻止しようとする何者かに嵌められた、前知事は悪くない、亡くなった職員は複数の職員と不倫関係にあり、それが明るみに出るのが怖くなり自殺したもので前知事とは関係ないと考えているようだ。
一体何が真実なのか判断できないが、インフルエンサーやYoutuberなどが広めた、前知事を支持する層が考えているようなことを裏付けるような事実は今のところ出てきていない。
今回の知事選挙でヤバいなと思ったのは、立花某がこれで大きく認知されてしまったのではないかということ。NHKをぶっ壊すと言って出てきた輩だったが、胡散臭いことこの上なかった。今回の知事選までは。ウィッチは今でも胡散臭い奴と思うし信用していない(こいつが自分の身近にいたとして信用できる者がいるのかと思う)が、この立花某が広めた複数の職員と不倫云々という話を有権者はいとも簡単に信じてしまった。立花某の言うことを認めた。つまり立花某を認めた、受け入れたという事になるのではないか。
嫌いなタレントランキングや芸人ランキングというものがあるが、出川某も長年このランキング上位の常連だった。それでもテレビなどで露出が増えると次第に人気が出て、今では好きな芸人ランキングにも入る人気芸人となった。
見慣れてくると抵抗感も薄れてくる。受け入れる余地が出来てくる。
立花某も現在のところそんな立ち位置の感じなのではないかと思う。
今回の知事選、立花某も立候補していた。でも当選する気はなかったのだという。今まででは考えられないことだと思う。兵庫県内で演説するとともに真実を公表しているという触れ込みでSNSや動画サイトで裏付けや根拠の薄弱な話を広めて顔を売り収益化する。法律の隙をついた行動はあまりにも姑息で胡散臭い手法。ウィッチは全く信用できないのだが、この立花某のいう事を信じた、立花某を信じてしまった人が多数いた現実に衝撃を受けた。これはかなり恐ろしいことなのではないかと思う。
先のアメリカ大統領選挙もそうだったが、根拠の乏しい陰謀論めいた話に基づく誹謗中傷や罵り合いがまかり通っている。ついに日本もそうなってしまったかといった感じ。
対立を煽り、大衆を扇動し民衆を分断しようとする者、自身の利益にならない者や邪魔になる者に対して容赦がない者がこれからもっと出てくるのではないかと危惧せざるを得ない。
この先、事実が明らかとなるのかならないのか(ウィッチはならないと思っている)わからないが、この選挙で起きた事象の検証は必要だと思う。
我々は奈落の底の淵の思ったより近くにいるのかもしれない。