新幹線で1時間10分ほどで高崎に到着。駅西口から伸びる通りはシンフォニー通り。街を挙げて応援しているようで、なんだかうらやましい。会場の群馬音楽センターまでは徒歩10分で到着。
コンサートまで時間が結構あるにも関わらず、結構な人数のお客さんが開場を待っていた。
当日券の自由席を買ってロビーに入ると良い席を取ろうと、すでに並んでいるお客さんも。開場と同時に席の争奪戦。自分はステージ向かって左の席に腰を落ち着けることに。センターがオープンして50周年ということだが、シートが小さくガタイのデカい七味にはちと窮屈。シートのクッションもスプリングがお尻に痛かった。約1930席のホール。それでも結構ガラガラなんじゃないかと思っていたが最終的にはほとんど埋まっていた。群響すごいね。ホールは席数のわりにはこじんまりとした感じで、かなり残響は少ない、というかほとんど響かない印象。
プログラムは前半に佐藤久成(ひさや)のヴァイオリンでハイドンのヴァイオリン協奏曲第1番。後半はショスタコーヴィチの交響曲第10番。指揮は井上道義。コンサートの前には音楽評論家渡辺和彦によるプレトークがあったが、途中で指揮者の井上も合流するハプニングが。ハイドンは別に指揮者はいらないんだけど・・・と発言。聴衆の笑いを誘った。ショスタコーヴィチについては、体制からの批判はあったが、それに屈することなく彼は自分の書きたいもの、表現したとして、決して暗い音楽ではないんだ、ということを力説していた。
前半のハイドン、初めて聴いた。佐藤久成の艶やか音色と大胆な表情付けが印象的。井上の指揮に乗せられたところもあるのか、時折見得を切るなどこちらも魅せる演奏?とてもロマンチックでアクロバティック。刺激的に思えたです。ハイドンのコンチェルトは要チェック!途中、井上が譜面台に左手をぶつけるハプニングが。結構なコツンッ、て音がしたが大事には至らなかったようで。
メインのショスタコーヴィチ。やっぱり聴けてよかった観れて良かった。
普段オーディオ装置で音楽を聴いていても、当たり前だが眼はあまり動かさないが、コンサートになると音を追って眼がよく動く。ナマのオーケストラの迫力、存在感もモチロンすごいが、この眼と耳の協調が良いんだろうな。
こちらも身振り大きく大胆な音楽の表情が印象的。音の広がりや音の圧の変化で聴かせる。1楽章冒頭の低弦の動機の提示から、すっかり飲み込まれてしまった。なんだか波の上を揺蕩う小舟のように音楽に翻弄される感じがたまりませんワ(by 鴨川つばめ)。2楽章アレグロもそれほど速くはないものの圧というか面で押してくる感じがあって、ナルホドと思わせられる。3楽章、繰り返されるホルン信号はホルンの、どソロの部分はちょっと苦しかったが大健闘でしょうね。ワルツ風のところから3楽章のクライマックスにかけてはとても田舎臭くて大真面目だがとっても滑稽。こけおどし的な感じがよく出ていた。終楽章、中間部のピッコロ・フルートの主題は軽やか。終盤はオケにちょっと疲れが見えたか?少し踏み込みの甘い感じにも思えたがどうだろう。
アンコールは井上の「もう一回聴きたい?」の掛け声とともに2楽章終盤が演奏された。自分が聴けたのはここまで。まだ8時30分過ぎくらいだったので、まだアンコール曲があったかもしれない。急いぎ高崎駅へ駆け足。アンコールを聴かずに帰るお客さんが多かった。電車の都合だろうか。もう少し時間の余裕というか開演時間とかの見直しが必要な感じもする。
今回はプログラムが短かったこともあって日帰りできたが、やっぱりせわしないし疲れた。
それにしても井上の立ち姿、指揮姿にウットリ。小柄な方かと思っていたがスラッと長身。手足が長い。今の日本人指揮者でこれほど魅せる指揮をする人はなかろう。プレトークでは自分は奏者の奏でる音楽を聴衆の皆さんに届けるのが役目、とおっしゃっていたがホントその通りで、身振りで魅せる井上を通してショスタコの熱を感じることができた。
群響、いいなあ~。長野でもいいから来てくんないかな~。
※追記
ハイドンのコンチェルトを初めて聴いた、と書いたがスターンのBOXに収められていた。多分聴いたハズ。その時は全然印象に残らなかった。今聴くと良いね、って随分都合がよすぎるが・・・。
群馬音楽センター正面 |
ツアー乙でした。
返信削除ホールは古いのね。
こんばんは
返信削除日帰りは疲れた~。今度は日帰りで。
間違い。一泊で・・・。お楽しみも欲しい。
返信削除お疲れ様でした。
返信削除井上道義さんってチラシにのる写真はいつもちょっと
風変わりな感じですね。
アンサンブル金沢が昨年、春の祭典をやった時には
ムンクの叫びみたいな顔のチラシになってました(怖い。。)
越中さん
返信削除こんばんは。蒸しますね。
OEKも行ってみたい。3月だったかのモツレクが気になっています。でも日帰りは厳しそう。最後までゆっくり聴いていたいですね。
OEKの春祭、編成はどうだったのですか?気になる~。
この前のオケコンには私のイトコも行っていました。
返信遅くなりましたが。。。
削除OEKの春祭は、日本センチュリー交響楽団との
合同演奏会でした、(旧大阪センチュリー交響楽団)
なかなか単独で大曲は無理なので他の楽団との合同で
やる事が多いです。