2024年9月21日土曜日

凄い雨 やまない雨はない

それにしても凄い雨だ。能登半島の方は被害も大きい様子。1月の地震の被害から再建した、あるいは再建半ばにして被害にあわれた方も居られよう。お見舞い申し上げる。河川の堤防が決壊した、多くのところで土砂崩れが起きたとも聞く。あるいは先の地震で崩れやすくなっていたのかもと思うと心が痛い。
新潟でも中越地震の時は夏に水害があり、冬は大雪であった。災害は弱っているところや人に被害を大きくする。

先日SNSをフォローさせて頂いている方がうつ病になって、2週間の休職の後復帰して今思うところをnoteにあげていた。
ウィッチも16年前くらいに母親の介護でうつと診断され休職したことがある。
その方のnoteを拝読して、お節介と思いつつも僭越ながら自分の思うところをお伝えした。
その方はちゃんと受診して服薬もされているが不眠や焦燥感に悩んでいるとのこと。
仕事をされていてSNSで地元のグルメやイベントについて発信されているが、正直なところちょっと無理をしているのではないかなあと心配したからだ。

ここから長いです。
経験上、物事を考えたり、何かを決断したりすることが非常にツライ。何かをしようとするが思うように身体が動かないという事が苦しかった。
その時に考えたり決めたり行動できても、そのあとにとんでもなく大きな疲労感と自己嫌悪がやってくることもあった。
今、仕事もして遊んで、と人並に生活している中で何事もなく考え、決断し行動できていることを思うと人間の脳の(神経伝達物質)の働きは凄いと思う。
結局3年半くらい通院しただろうか。一度焦って半年くらいで復職してみたものの3か月くらいで働けなくなってまた休職してしまった。
あの時はどうにも気持ちが焦ってしまってしょうがなかった。身の置き所のないくらいの焦り。あれもうつ症状なのだろう。主治医からも焦らない事ですとは良く言われたものだがどうにも止まらないもの。
いろいろ考えてしまって焦る。焦って不安になる、焦る。そしてグッタリと疲れてしまう。この無限ループはキツかった。
それでも御飯が食べられたのは良かったと思う。我が食い意地には感謝。
治療は月一の診察と基本的に服薬のみであった。服薬は抗うつ薬と眠剤。とにかく寝て、脳の神経伝達物質を出るようにする。と至ってシンプルなもの。
復職失敗を経て思ったのは仕事に戻らなくちゃならないと思っているうちはまだまだダメだという事。そろそろ仕事に戻っても良さそうだなあと、そうなれば短時間などの制約はあるにしても仕事は出来るなと思うことが出来た。
休職中は日課としては娘の夕方の迎えくらいで、あとはぼーっとして一日を過ごすしかなかった。母の介護の方針を巡って険悪となった妹がそれでも日中は母の面倒を見てくれたので母の世話は妹に押し付けてダラダラと過ごした。パチンコにも良く行った。パチンコは何も考えずに過ごすのには都合がよかった。お財布は軽くなったが。
辛かったのは月一回職場に顔を出し上司と面談しなければならなかった事。無力感に押しつぶされそうになりながら上司の話しにただただ頷くことしかできなかった。
それでも一日一日と無為に過ぎるうちにも良く眠れるようになって、身体と心の調子も薄皮を一枚一枚剥くように良くなって通院して2年になる頃に復職の許可が主治医から降りた。
時短勤務に配置転換もあったし月一回の受診は続いたが復職できたことに自信が持てたし心から嬉しかった。
3年をちょっと過ぎた頃に主治医から通院の終了を告げられ治療は終了となった。

今もうつにならなければどんな人生になっていたのかと思わないでもないが、妹も母も亡くなったし、うつだった3年間を振り返ることもなくなった。
うつを経験してわかったのは自分という器のサイズがかなり小さいということ。性格というか自分というものを少し客観的に視ることが出来るようになったことか。
娘の一番成長する時期に一緒に笑って過ごしてあげることが出来なかったのが唯一悔やまれるけれども。

SNSのその方には、今は眠れなかったり焦ったり疲れたりしてとても苦しいけれども、どれくらいの時間が掛かるかはわからないが必ず良くなっていく病気であることを微力ながら伝えたかった。
「やまない雨はない」とはNHKのお天気キャスターを務めた倉嶋厚さんのエッセーのタイトルで、ご自身のうつ病の発症から回復までを綴ったもの。
”いつか心の晴れる時はきますよ”というお天気キャスターらしい励ましのメッセージ。
ウィッチの好きな言葉です。

2 件のコメント:

  1. 幸せの黒い猫2024年9月22日 5:50

    自分は確か2008年辺りでうつと診断されて
    今でも月に一度通院して薬を飲み続けてます。
    多分一生薬を飲むのだろうと思ってます。
    1番キツかった頃の事は実はほぼ記憶が無かったりします。
    数ヶ月自宅療養で申し訳無くなり
    退職して無職になったのがリーマンショックと重なり
    全く再就職が出来なかったですね。
    自分は睡眠導入薬が合わず
    薬の副作用で自殺願望が出て自殺未遂もしました。
    とにかく薬と体の相性が重要で
    少しでも違和感が有ったら先生に話して
    細かく薬の見直しが必要だと思います。
    楽しい事でテンションを上げるとその後
    ズドンと落ちて浮上しないので
    気持ちを意図的にフラットにして
    テンションが上がりそうな時も
    楽しまない様にしたり自己防衛してました。
    その方がどうかはわかりませんが
    足掻いてる感は有りそうで
    少し心配ではありますね。

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    1. 症状も経過も個人差が大きいですよね。
      そのSNSの方にもまずは主治医になんでも思っていること、疑問に思っていることを遠慮なく相談されることをお勧めしました。
      私も治療中は気分の浮き沈みに悩まされました。今も少しセーブというかブレーキをかけるようなところがありますし、あまり疲れすぎないように適度に休むようにしています。大事になる前の自己防衛は大事ですね。

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