2024年10月14日月曜日

モノラル録音の心地よさ

先日のEQの調整で以前と比べて随分と軽やかに弾む感じで鳴るようになった。
そうすると、アレコレといろんな音源を持ち出して聴きたくなるのが心情というもの。

久し振りに取り出したのはブルーノ・ワルターの大地の歌。52年のデッカ盤。モノラル録音。
フェリアーとパツァークの独唱、オケはウィーンフィル。CDを買ったのは高校生の頃だったか。70年も前の録音だが未だに色褪せない永遠の名盤と言われるもの。演奏でこれを超えるものはないんじゃないかと思う。
モノラル録音も50年代に入るとほぼ完成され聴きにくさはあまり感じられない。
2つのスピーカーの間にぽっかりと音が浮かび上がる感じ。
プリのステレオ・モノラルの切り替えスイッチを操作してもほとんど違いが感じられないが、左右のチャンネルの特性が合っているというかEQ調整がうまくいっている結果なのではないかと思う。
真ん中にぎゅっっと音の塊があって音の圧が良いのよ。もちろんステレオで音が拡がっても音の圧はあるけど、モノラルのそれはちょっと違う気がするの。それが心地よいのよな。

ウィッチもご多聞に漏れずステレオ録音の音源が圧倒的に多いし、積極的にモノラル録音を買う訳ではないが、それほどモノラル録音に抵抗があるわけではない。
残念ながらステレオ録音に間に合わなかった演奏家や、間に合ってもモノラル録音を多く残している演奏家などはモノラル盤を躊躇なく買う派。
モノラル録音だから聴かないというのは何だか本末転倒のようでもったいないと思う。
前者ではトスカニーニやメンゲルベルク、後者ではベイヌムかなあ。フルトヴェングラーも聴かないわけではないが次から次にリマスタリング違いなどの同演異盤などが出てくるので少々面倒くさい。
録音技術が間に合わなかった演奏家もいるのだからモノラル録音であっても残されているだけマシな方で、モノラル録音だから音が悪いと文句は決して言ってはいけない。
文句を言っていいのは録音年代の水準に届いてないものだけにしている。
なかにはSP盤の時代のモノはSP盤で聴かなきゃ、とか仰る方も居られるが所有するすべての音源に占めるモノラル音源の割合を考えれば蓄音機という選択はないので、CDでもLPでも聴ければまずはOKというスタンス。
まずは聴いてみる。これが大事かな。聴かないでアレコレ言うのは簡単ですが。

ワルターも晩年、引退後に録音専用の楽団をレコード会社に用意してもらい大量のステレオ録音を残してくれた。クレンペラーもしかり。
この二人が良質な録音を残してくれていなかったらウィッチは多分ここまでクラシック音楽にのめり込んではいないかもしれない。
いや、ほんとありがたい話。

さて、今日は新居となって1年の住宅メーカーの点検の日。
各部屋を周って傷みの有無などを視て頂いた。お正月の地震の影響はなさそうですね、と。
部屋のクロスの合わせや角のクロスの割れなどがいくつかあり、これは修繕していただくことにした。
オーディオ部屋については吸音について、やっぱり静かというか声の響きが結構違いますねと。タイルカーペットを使った貧乏チューニングだけれど効果はあるみたい。

さあ、来週は姉がやってくるのでそれを楽しみに仕事に励もうか。


2 件のコメント:

  1. 幸せの黒い猫2024年10月14日 19:35

    クラシックのモノ録音は自分は手持ちは少ないです。
    ジャズは多少モノ録音は持ってますけどね。
    我が家でモノ録音を聴くと
    サブシステムが鳴ってる様な錯覚が起きますね。
    モノ録音が心地よく聴けるステレオシステムは
    結構レベルが高い気がしてます。

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    1. モノラル録音はウィッチも少ないです。ジャズではクリフォード・ブラウンの一連の録音がモノラルですが雰囲気が良いです。録音も文句なしです。

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