2015年11月29日日曜日

Jochum / SD AB 8

今日はお昼ごはんを食べに出たついでに戸田ブ(ックス)上越店に寄った。
ここには長野市の中古レコードショップGoodTimesさんのブースが常設されている。先日、長野のお店に顔を出した時に「また商品を入れ替えますので戸田ブにも(もちろん店長さんは戸田ブとは言わないが)寄ってみてください」と言われていたので寄った次第。
LPは大きな入れ替えはなかったようだが、CDの方は結構新しい商品が入っていた。お店で見かけた商品だろう。
ヨッフムとドレスデン・シュターツカペレのブルックナーの全集があったので購入。実はこの全集、国内盤の全集(たぶん2回目のものだと思う)を買って、もちろん今でも大切に持っている。でもなんだか音が悪くて、もう何年もまともに聴いていない。でもでもヨッフムの演奏スタイルはやっぱり好きだ。これまで何度も買い替えも狙っていたけれど、機会を逸していた。レーベルもEMIからワーナーになって抹茶色のBOXとなった。新にリマスタリングがされているのかわからなかったが中古で安いし買ってみた。ちなみに、帰ってHMVで調べてみると2400円ちょっと。ほぼ同額だった。
ヨッフムのSD盤の白眉は何と言っても8番だろうと自分は思っているが、あまりパッとしない国内盤全集の録音のなかでもこの8番の録音がヒドイ。特に第1楽章はモヤモヤしていて聴きとおすのがツライ。で、国内盤LPを買って聴いてみるとCDに比べて明らかに見晴らしがよかった。たぶんCD化に際してのリマスタリングやトラックダウンでの失敗があったのではないかと思う。そう、自分は8番のためだけにこの抹茶箱を買った。まだ8番を聴いたのみで他の曲はわからないが抹茶箱は国内盤よりかなりマシになったと思う。抹茶箱の8番は国内盤全集よりは明らかにすっきりとした音調になっている。混濁はあるしまだモヤモヤしている。でも幾分音の分離が良くなって、その分ややドライな音ではあるが随分と聴きやすくなったのは間違いない。
ヨッフムのブルックナー演奏は早めのテンポを基調に音楽を積極的に動かすもので、ヴァントやチェリビのインテンポを基調とした演奏が知られるようになって以降、急速に評価を落とした感がある。とは言え、自分にとってこれほど”聴かせてくれる”ブルックナーは無い。ヴァントやチェリビのブルックナーももちろん聴くし嫌いではない。すごいとも感じる。でも、チェリビのブルックナーはどうしても退屈に思えて仕方がない時があるしヴァントは窮屈に感じることが多い。何か欠落しているように思えて仕方ない。ヨッフムのブルックナーは音楽がロマン派の音楽であるということが底流にあって、自分を矮小な人間だと思っていたブルックナーのヒューマンな部分や、願望であるヒロイックであろうとする意識が浮かび上がってくる。それがヨッフムのブルックナーを聴いたときの、あのカタルシスにつながっているのだと思う。


東芝EMI TOCE6931-39

Werner Classics 50999 9 84583 2 5

6 件のコメント:

  1. ヨッフム/ドレスデンの8番。CDを買ったことがありますが、まったく同じですぐに処分してしまいました。LPもそんなに良い録音ではなかったですが、CDよりはよかった。LPの3楽章。よく聴いていました。

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  2. kazuさん
    こんばんは。今日は比較的暖かく過ごせました。
    ブルックナー、いろいろと聴いて戻ってくるのはやっぱりヨッフム、なんですよね~。
    SDとの全集は8番が飛び抜けて音が悪いです。残念。

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  3. いつ聞いても不思議な話よのう。

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  4. うな君
    お久しブリス。
    えッ?どうゆうこと?ヨッフムのABは良いってこと?それとも録音が悪いってこと?

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  5. 盤質の話です。

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  6. うな君
    今回、そのほかを聴いてみると実はそれほど悪くないんだけど、とびぬけて8番が残念な録音なんだよね~。
    ケンペのR・シュトラウスは良い録音なんだけど、不思議。

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