今週は随分と荒れた天気だ。雪おろしだな。こちらは毎年冬になると、雪おろしといって雪が降る前に嵐がくる。それはもう荒れに荒れる。雷とあられ混じりの暴風。家のサッシばかりでなく家そのものが揺れ軋む。近所の畑の柵が倒れていたが強風によるものかもしれない。
今日はようやくの穏やかな天気。タイヤ交換も無事終了~。
さてヨッフムのブルックナー、今日は4番。こちらはドレスデンとの全集で最初に録音されているが録音はこの全集中でかなり良い部類に入る。ノヴァーク版を基本として、独自の変更もあるような演奏だが正直なところ版は気にしない、気にならない。あ、5番の改訂版は別です。アレはどうにも馴染めない。でも改訂版を最初に聴いたら違っていたかも。
ヨッフムの4番はひと昔前の自在にテンポを動かして音楽を作るタイプの演奏で、この系統にはベーム、クレンペラー、クーベリック、スイトナーなどの演奏がある。その中でもヨッフムの演奏はかなり強引な部類だが、その強引さが気にはなるものの有無を言わさないようなところがあって、聴き手としては黄門さまの印籠よろしくへへぇ~、ってなカンジで恐れ入ってしまう。解釈もしっかりしているのだろうけど、最後は勢いじゃよ!みたいなところがあるヨッフム。
初めてヨッフムの4番を聴いたとき、あまりの激しさに聴きながら興奮し次の展開にドキドキして、なんだか居ても立ってもいられなくなった。ブルックナーを聴いてこれほど心騒ぐ経験はこれきりだ。
ひところ4番はもういいや、と思っていたのが、このところまた面白くなってきた感がある。いろんな演奏を聴いていて不思議と飽きない。で、興味が沸いてきたのはヴァントの初期のブルックナー。ひと昔前の演奏がまだ全盛だった70年代後半のころにケルンのオケと入れた全集が気になっている。晩年に差し掛かる90年代からBMGに入れたブルックナーはいくつか持っているが、壮年期のブルックナーはどうなのだろう?
音楽之友社「レコード芸術 別冊 クラシック・レコード・ブック1000 vol.1交響曲篇」にはカラヤン、ヴァント、ハイティンク、ヨッフムの4種の全集が掲載されている。ヴァントの全集を推薦しているのは宇野功芳で、「ヴァントのブルックナーは金管を終始最強奏させ、粗野に素朴に運んだっもので、スケールが小さく、時に硬質の響きが耳につくとはいえ、厳しさは随一であり、(後略)・・・」を書いている。90年録音の北ドイツ放響盤はとっても立派な演奏で粗野で素朴な感じは、ないんだけど・・・。
でもヨッフムらの演奏様式とは一線を画す演奏であることは間違いない。
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