1月にオークションで入手したバーンスタインのシベリウスのLPは我が家のシステムではあまり良い音では鳴ってくれなかった。内周部分になると音が飽和し、ヤケにビリつく。カートリッジの調整の問題かとも思い。いろいろやってはみたものの改善はしなかった。ほかのLPではそんなにビリつくことはないのでLP自体の問題だけではないにしてもLPの要因が大きいと思う。
現在、バーンスタインのシベリウス全集を聴こうと思うなら、あのBOXセットを買うか、中古のCD、LPのセットを買うしかない。と思っていたらあのBOX、HMVのカタログからは消えてしまった模様。アラ残念。
でもやっぱり聴きたいジャン、と思って、探していたら、仙台の中古LP専門店のカタログに海外盤の全集が1万円ちょっとで出ていた。5枚組でこの値段ならまあ許容できる値段なのだが、先のビリつきは海外盤でも変わらないように思うし、5枚すべてが良好な盤質とも限らない。こうなったらほぼ同額のCD60枚組BOXセットを買おう、と思っていた矢先の廃盤?。で、結局、福岡の中古ショップに出ていたバーンスタイン・ロイヤルエディション(ジャケットにはチャールズ皇太子の水彩画が使われている)を買ってみた。一通り聴いている段階だけれど音質は良好。LPとは雲泥の差!LPのほうがささくれた音がする。CDはクリヤーでたいへん見通しのよい音。5番が61年、そのほかは65年から67年にかけてエイブリー・フィッシャー・ホールで録音されている。CBSのバーンスタインの録音としてはかなり録音の良い部類に入るのではないか。演奏は思っていた以上に緻密で繊細。もちろんバーンスタインらしいダイナミックさも持ち合わせているけれど、決して勢いだけのヤンキーな演奏ではないと思う。
自分たちが音楽を聴き始めた頃はシベリウスの全集を聴こうと思ったら、バルビローリやC.デイヴィス(英国系)かバーンスタインとマゼールの国際派くらいしかなかったね、なんてことを先日ウチに来たうな君と話した。その後少ししてベリルンドの2度目の全集録音が始まったように記憶している。シベリウスは本場モノに限る、という価値観はベルリンド2度目の全集とヤルヴィの全集で決定的になったように思う。それに伴って英国系や国際派の演奏は片隅に追いやられてしまったように思う。でもバーンスタインやマゼールを聴いて思うのはシベリウスの普遍性である。ベリルンドも3度目の全集はヨーロッパの室内オケと録音し、土着性を抑え、シベリウスの音楽の結晶というか核心を突く演奏へとシフト、あるいは進化を見せた。シベリウスの普遍性を本場の人が証明してみせた形だ。名曲はどんな解釈、演奏にも耐えうるものだ。としみじみ思った次第。
SRCR 9536~7 国内盤 ルオンノタールとポヒョラの娘も収録 |
SRCR 9538~9 国内盤 |
やったジャン!!
返信削除まずは、入手おめでとう(そういえばNYフィルの元指揮者にいたなあ、マズハじゃなかったマズア)
昨日は送別会でした。
返信削除レニー、普通にイイよ。というかかなりイイ。LP、何だったんだ?