2019年5月18日土曜日

トーンコントロールのこと

以前、サランネットは着けたままでスピーカーを使っている、という事を書いた。
オーディオの作法の上ではサランネットは外したほうが音が良いというのは常識、となっているのは七味も重々承知の上だが、我が家のバークレイⅡはやはりサランネットを着けたままの姿がビューティホーなの。

先日、コメントをやり取りさせていただいているMUUSANからアンプ買い替えの相談を受けた。MUUSANは熟慮の末、意中のマランツのアンプを購入された。そのアンプを紹介された記事の中にPM8006にはトーンコントロールが3つあるという記述が。
普通トーンコントロールはBASSとTREBLEの2つだが、さらにMIDレンジのトーンコントロールができるとのこと。
我が家のマッキントッシュC36はBASSとTREBLEの2つ。
BASSは400Hzを起点に±11dB、TREBLEは1000Hzを起点に+11dB、-は20KHzまでだら下がりに-20dBとなっている。
マランツPM8006はBASSが50Hzを中心に±10dB、TREBLEは15kHzを中心に±10dB、MIDが900Hzを中心に±10dBとなっていて、カーヴは緩やかだがちょっとしたEQのよう。

で、今回はトーンコントロールのこと。皆様はトーンコントロールをお使いになっているのだろうか?
CDが出始めた頃、盛んに云われていたのが”ソース・ダイレクト”ということば。要はアンプの余計な回路を通さずにCDからの信号を増幅し出力するのが出音に良いということらしい。
七味もその昔、そのようなスイッチがあるアンプ(ソニー製の333シリーズやヤマハのA-2000a)を使っていた際には使用していたものだが。
現在はEQによって補正だけでなく積極的な音作りをしていることもあってソース・ダイレクトには懐疑的(というほどでもないが)ではある。ディスクや音楽ジャンルによってはトーンコントロールを使うこともしばしば。
クラシカルな音楽に合わせたEQカーヴはおよそ1000Hzを中心に低域を上げ、高域を下げるカーヴとなっている。POPSやROCKでは低域がブーストされているのでベースやバスドラムの音をうるさく感じてしまうし、クラシックでもバイオリン曲などでは高域がキンキンとしてしまうこともある。そんなときはトーンコントロールを使うと聴きやすくなる。

トーンコントロールは直接的にその帯域を持ち上げたり、下げたりすることはもちろん、低域を下げることによって相対的・間接的に高域を持ち上げることもできるし、反対に高域を上げ下げすることで、低域を上げ下げすることもできる。低域・高域の両方を操作することで、中音域を上げ下げすることもできるわけで結構使いでのある機能と感じている。

マッキントッシュC36のトーンコントロールカーヴ
(C36のマニュアルから)
PM8006のトーンコントロールカーヴ
(マランツのHPより)

6 件のコメント:

  1. こんにちは。
    トーンコントロールは部屋の環境などによりお好みで利用すればと思います。
    私のアンプにはラインストレートというソースダイレクト的な機能があり、トーンコントロール回路より音に厚みや重量感があるように・・・思いまして、ラインストレートを基準にして鳴るようにパネルなどで調整してきました。個人の感覚であり必ずこれでなければならないということはないと思っています。
    梅雨前のカラッとした天気で気持ちがいいですね。

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  2. 幸せの黒い猫2019年5月18日 17:33

    トンコン良いですね。
    と言う自分のメインシステムには
    トンコンの無いアンプが鎮座してますが
    摘まみで簡単に調整出来るなら
    気分や曲で使うのも良いでしょうね。
    トンコンのダイレクトモードを使うと
    あからさまに音が変わる機種もあり
    意図的にメーカーもトンコンを付けながら
    使わない方向に誘導してる感じのするものも。
    サランネットを外す事が本来なら
    そもそも付属しなけりゃ良いですよね。
    そう言う事を言う評論家もどうかとは思います。

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  3. Kazuさん
    ありがとうございます。高田で29度ですって!暑かった。ハイボール美味し。
    さすがに扇風機は出しませんでしたが掃除をして待機状態です。
    七味もEQはトーンコントロール(TC)を0の状態で基本、調整しています。仰るように個人の感覚の問題であることは言うを待たないです。
    あの頃の”トーンコントロール=音質劣化”と言わんばかりの風潮の中でオーディオを始めた者としては、アレは何だったのか?と思う次第です。

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  4. 幸せの黒い猫さん
    MUUSANのアンプ買い替えの件ではご意見ありがとうございました。お礼が遅くなりました。
    マランツの3バンドTCはやはりハイレゾを意識してのことでしょうね。
    最近は5バンドEQ搭載のマッキンのプリが欲しいこの頃。

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  5. こんにちは。トーンコントロールのカーブ、ずいぶんと違うものなんですね。参考になりました!

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  6. MUUSAN
    ありがとうございます。
    BASSとTREBLEの2バンドは大体、上のような感じでしょうかね。中にはティルトコントロールといって低域を上げ下げすると高域が反対に下げ上げするものもあります。
    PM8006はMIDもある3バンド式。微妙な変化が楽しめそうですね。

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