2019年5月26日日曜日

LvB バイオリン協奏曲 チョン・キョンファ コンドラシン/WPh.

ライブのあと新潟で一泊して帰ってからの耳直し(笑)。
爆音、とKazuさんから揶揄される我が家の音もライブハウスのアノ音に比べれば(比べなくてもいいのですが)カワイイもの。
先週、オフで購入したチョン・キョンファのベートーヴェンのバイオリン協奏曲。79年デッカ。ゾフィエンザールでの録音。中古LP市場でも屈指の人気盤らしく入手が意外と難しい。
購入したCDは西ドイツプレスの最初期盤の様で、ベートーヴェンのコンチェルト1曲きりの収録。
チョン・キョンファのCDは何枚か持っているが、ベートーヴェンは新盤に次いでの購入。
ジャケットのちょっと紗が掛かったようなソフトフォーカスで、わずかに上を見上げる横顔。これがまた良い。
ロマン派、というより近代の協奏曲で見せる挑みかかるような熱を帯びた感じは鳴りを潜め、可憐とまでは行かないが清潔感溢れる清楚な印象。ビブラート少なめの様式観ある演奏。当たり前か。最初は少々物足りない感じもあったが、繰り返し聴いているととても好ましく思えてくる。ちょっと大人しすぎる気がしないではないな。
そう言えば、ピリオド・アプローチによる演奏はどうなんだろう。聴いたことが無い。
ここでのチョンキョンファはコンドラシンとウィーンフィルの十全なサポートを得て、安心して自身の音楽を表現している、そんな風にも思える。

コンドラシン/WPh.の伴奏も万全。実はウィーン・フィルによるベートーヴェンのバイオリン協奏曲の伴奏は思う以上に少ないようで、ネットでもヒットしない。メジャーなところではレーピンとムーティによるDG盤くらいか。他にもあるのか?そんな意味でも貴重な感じ。
コンドラシン、ソ連で指揮活動をしていた頃はきっとオイストラフやコーガンなど名手との共演も多かったに違いなく、その経験が遺憾なく発揮されているのだろう、と思う。

さてチョン・キョンファはベートーヴェンのバイオリン協奏曲をこの後89年にテンシュテットとアムステルダム・コンセルトへボウO.とライブ録音している。こちらの伴奏もあまり見ない組み合わせが興味深い。伴奏の主張が強い演奏。独奏バイオリンもそれに合わせるかのように旧盤よりもよく音楽を動かしていて、チョンキョンファの円熟・進化をうかがわせる。
独奏・伴奏どちらが、というわけでなくお互いがそれぞれに反応し合った結果という気がする。

伴奏を指揮しているこの二人についての因縁めいた話。
コンドラシンは81年、テンシュテットの代役で北ドイツ放響をアムステルダムで指揮をしていた時に心臓発作に見舞われ帰らぬ人となった。
ね、何か因縁めいてませんか?考えすぎか。でもこの二人と同じ協奏曲を録音するなんて偶然にしても話が出来過ぎ君。

LONDON 400 048-2

東芝EMI TOCE-7730

6 件のコメント:

  1. 幸せの黒い猫2019年5月26日 20:13

    ライブハウスは行った事が無いですが
    やっぱり音は相当大きいんですね。
    激辛を食べるとその後暫く
    普通の味が分からなくなりますが
    音も同じ事が起きる事がありますね。
    爆音って普段何dB位で聴いているのですか?
    自分は最近は90dBを少し切る位の音量が
    心地好かったりします。

    返信削除
  2. 幸せの黒い猫さん
    今回、PAの真ん前だったこともありますが、凄かったです。重低音に身体が揺さぶられる感じと耳を劈くような爆音でした。
    内耳の有毛細胞が確実に死んでしまうなあ、と思い耳栓しました。
    普段、どれくらいの音量で聴いているのかあんまり気にしてませんが、あんまり大きい音だとやっぱり飽和してしまいますね。
    今はリスニングポイント手元で、スマホアプリの騒音計で85~87dBくらい。女王蜂を聴いてもクラシックを聴いても同じくらいですね。
    EQで気持ち低域と高域を持ち上げ気味にして小音量でも(というほどではないですが)量感が不足しないようにしています。
    音量の大小については個人での好みが大きいですね。

    返信削除
  3. おはようございます。
    爆音・・・もしや気にされていたのですか(笑)。この間、夜な夜な自分の部屋でも爆音状態で家内に注意をされました。爆音で大丈夫なのかと見に来たら寝ていたとか。
    久しぶりにチョン・キョンファのベートーヴェン(デッカ)を出して聴いてみました。おとなしいですがしみじみとして、曲の感じに良く合っているように思いました。

    返信削除
  4. Kazuさん こんばんは。
    いえ、気にしてないです…、いえ、ちょっと気にしてました(笑)
    音量と睡眠はある程度まではあんまり関係ないように思います。
    我が家のシステムはどういう訳か小音量では途端にツマラナイ音になってしまうのが課題でしたが、EQを少し弄って解消傾向にあります。
    現在は最大で85dB前後で落ち着いています。
    チョン・キョンファの旧盤は凛としていてイイですね!

    返信削除
  5. こんばんは。コメント有り難うございました。
    初めて貴ブログを拝見しました。 もっと早く知ってればよかったなぁ・・・と思っています。
    現在体調不良で、滑らかに音楽が語れる状態ではありませんので、今夜はお礼とご挨拶のみとさせて頂きます。
    那須山さんには関わらないのが良いように思っています。

    返信削除
  6. moleさん ありがとうございます。
    体調について、ちょっと心配しておりました。ご無理なさらず。
    那須山さんの振舞いには今後関わらないようにいたします。

    返信削除