2018年3月25日日曜日

チャイコ、もう一発 EQの難しさ

チャイコのディスクをもう一発、いや、もう一枚。
デュトワの1812年ほか、です。今回買ったのは国内初発と思しき盤。実はデュトワの1812年は展覧会の絵とのカップリングで持ってはいるが、うっかり買ってしまった。
デュトワの1812年というと、シンセサイザーを使った演奏ということで、悪名が高い。アメリカ盤はシンセは使っていない、という触れ込みらしいが、大砲の音がシンセらしい。国内盤も大砲の音はすべてシンセによる同じ音形(ドン、ドン)で、反響音風を装っているが、正直薄っぺらい感じがする。
なんでそんな事になって(事をして)いるのかは全くもって不明だが、これはこれで面白い。オケの演奏自体はしっかりしているし、シンセサイザーの演奏も面白く聴けるが間の抜けた、薄っぺらい感じは拭えない。

デジタル時代に入っては、実際に大砲(もちろん空砲)を使ったテラークのカンゼル盤が1812年の代表盤として挙げられることが多いが、大砲を使った嚆矢はやはりマーキュリーのドラティ盤だろうか。58年ステレオ盤が有名だが、それ以前に54年にモノラルでも録音しているらしい。この録音を聴いているわけではないが、実際の大砲を使用しているとのこと。しかも作曲年代に近い年代の大砲を使うあたり、マーキュリー録音陣の拘りが窺える。

さて、昨日はKazuさんとうな君のトコへ行ってきた。
快晴のドライヴ日和。雪を抱く北アルプスも良く見えた。
透明感のある音だった。響きが内に内にと集約していくような内省的な響きに思えた。そう、一面雪景色のようなモノトーン。冬の音。かなりの試行錯誤を繰り返した結果の一つなのだろう。聞けば、中音域をかなり削ったとのこと。
この試行錯誤が問題で、いろいろ弄っているうちに分からなくなってしまうことがある。ドツボに嵌る、というヤツ。七味もウンザリというほど経験してきた。
でも、部屋の音響特性の調整は素晴らしく上手くいっていたのは流石と思う。
たぶん、うな君もまだまだ満足出来てはいない、と思う。本人も今はこれが限界、と云っていた。
どこかでブレークスルーとなるような劇的な変化が必ず来る。それに期待だ。

今日は我が家のシステムも微調整。
どうしても、高音域が歪みっぽい。左右のスピーカー端子を入れ替えてもよくわからず。本当ならスピーカー本体を左右入れ替えてみるべきなのだろうがあまりの大きさ・重さ故、断念。EQで最高音域の16kHzと20kHzを1.5dBほど削ってみた。今のところ以前ほどの歪みは感じられないし、聴感上も変化はナシ。要は最高音域は聴こえていない、ということか。アンプ・スピーカーも、ともにかなりのおじいちゃんなので心配は尽きない。

それにしても、ミートゥー騒動の煽りを喰らった感じのデュトワ。先ごろ今シーズンのN響定期の出演キャンセルが発表された。現状、彼の芸術が正当に評価されるのは難しそうだ。今後表舞台に復帰できるのだろうか?

London F35L-20018




2 件のコメント:

  1. 運転ありがとうございました。景色は最高で、気持ちがすっきりしました。
    うなさんのルームは広くていいですね。天井も高いしうらやましい。どの位置できいてもきれいに聞こえて不思議な感じがしました。
    七味さんのがどんなふうになっているか次回を楽しみにしています。

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  2. いえいえ、こちらこそお昼ご飯をご馳走さまでした。今度、糸魚川で飲んでみたいですね。
    部屋の追い込みはかなりイイ線行ってましたね~。あの天井高は本当羨ましいです。

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