2021年7月4日日曜日

珍しくバレンボイムなどを

ダニエル・バレンボイム。現代を代表する指揮者・ピアニストの巨匠ですが、ウィッチは少々苦手。
CDやLPはほとんど持っていない。若い頃のモーツァルトのコンチェルトやクレンペラーの伴奏で録音したベートーヴェンのコンチェルトにバルビローリとのブラームスのコンチェルト、これは良い演奏。しかし、指揮者としてのバレンボイムについてはどうにも肌が合わないと感じて敬遠していた。
最近になってクルマの中でSpotifyが聴けるようになったこともあって最近のブラームスとブルックナーの全集をダウンロードして、折々聴いている。
これまで指揮者バレンボイムを全く聴いてこなかったわけではない。ただ、今手元には残っていない。重厚さに向けた過剰な表情付けは良いとしても、何だかしっくりと来ない気がしてしまうことしばしば。ウィッチ的には特に独墺系はその演奏に必然性を感じないというか説得力がないのですね。
SKBとのブラームス、これは良かった。17年、ベルリンのピエール・ブーレーズ・ザールでの録音。ライブ録音の表記は無いようなのでセッション録音と思われるがライブ感多めの演奏。セッション録音としてはアンサンブルの乱れや演奏ノイズなどが多いようだ。演奏時オケの自然な感興を生かしたのかも。
ここでのバレンボイムは重厚さがありながらも軽みも兼ね備えていてこれまでのゴテゴテしていて音楽にひっかかりのある感じがしない。今までのバレンボイムに抱いていた印象とはずいぶんと異なるもの。
第1番は終始ティンパニが物を云っており、その音色・響きの豊かさに痺れた。3番・4番はもう少しアンサンブルの精度を求めたいし、小賢しいところ無きにしも非ずだが、なかなかの力演と思った。
これはストリーミングでは満足できない。久しぶりにCDで欲しい、聴きたいと思えるブラームスの全集だった。
しかし、カラヤンやバーンスタインが活躍していた頃であれば一曲づつのリリースであったろうが、全集でのリリースというのはもうCDは売れないということなのだろう。

今日は終日の雨模様。部屋の湿度はエアコンを入れていても70%ほど。この時期は湿度が高くて紙コーンのタンノイは出音が重くなる傾向。まあ”しっとり”といえば”しっとり”なんですが。
昨日のEQの微調整も良い感じ。中音域が少し厚く響くようになった。その分高音域が相対的に下がったのも”しっとり”に貢献?

”しっとり”といえば妻がよく作ってくれる鶏むね肉のハムが”しっとり”で美味えです。😋






4 件のコメント:

  1. 幸せの黒い猫2021年7月4日 18:58

    今日久しぶりの友人宅にお邪魔しましたが
    やっぱり音楽の聴き方が変わったね。
    と言う話題にはなりました。
    自分みたいなオーディオ好きなら
    CDを買い揃えるだろうけど
    普通の人はストリーミングで十分だろうなとは
    感じました。
    町の本屋のCDコーナー見てても…ですし
    本当ディスクメディアは苦境でしょうね。

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    1. こんばんは。
      音楽の聴き方というか、感性は常に変化していきますね。それが成長なのか退化なのかはわかりませんが。
      LPがブームとか聞きますが、ディスクメディアはオワコンなのは明らかですね。
      LPが温かみがあるとかも聴きますが十数年後にはCDが温かみがあるとか出てきそうな予感。

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  2. 私もバレンボイムと聞いてもピンときません。ベートーヴェンの交響曲全集を持っていましたが、2番まで聴いてよくわからず手放してしまいました。天才過ぎて理解で気なのだろうと思いました。デュプレの全集で伴奏していますが、それもほとんど聴かない始末で反省しています。
    うっとうしい気候ですが、奥様の料理で元気をつけていきましょう。

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    1. バレンボイムが変わったのか、自分が変わったのかわからないですが、このブラームスは良かったです。
      テルデックのベートーヴェンはやっぱりサッパリでした。一音一音に表情付けは明らかにやり過ぎ!

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