久しぶりのレコードの音の良さに、今日もあれこれと聴いている。
カートリッジはオルトフォンのMC☆20wに代わってDenon DL-103に付け替えた。オルトフォンのMC☆20wがあれば、ほとんどのレコードは気持ちよく鳴ってくれるが、ユニバーサルアームだし、いろいろとカートリッジの比較もしたくなる。ここはやはりスタンダードな国産カートリッジをということで中古のDL-103を買い求めた。
巷間、カマボコ型の音型と言われるDL-103。たしかに中音域がしっかりと出る。高音域をあんまり欲張っていないので派手な感じはしないが、ちゃんと高音域も出ているし低音域もたっぷりとした音だ。
ただ、細かいところや、響きの乗っかりは今一つ。溝の奥まで擦って音に変えるといったタイプではなく、言葉は悪いが上手くごまかしながら聴かせる、そんなタイプ。価格を考えれば、いろいろと欲張るのは無理な話で、ある程度のことは諦めているのだろう。なんだか国産軽乗用車みたいだ。
このあたり好悪が別れるのかも。良くも悪くも実直・愚直、生真面目な国産カートリッジだ。
ちなみに、デノンの白河工場でベテランの女性達が手作業でコイルを巻いているそうな。その女性たちも少しづつ定年を迎えていて、いつまで製造できるかと福島のオーディオショップの店長が言っていた。
音調は組み合わせのシェルによっても変わるが、基本ぽったり、ぽってりした感じで中音域~低音域が膨らんだ感じ。よく言えばどっしり安定した音。
そんなわけで、コレで聴くのは60~70年代に録音された盤、録音がそれほど良くないものは良くないなりにうまく鳴らしてくれること多い。
下の画像はブレンデルとクリーヴランドSQ他によるシューベルトの'ます'。もう少しピアノの音が粒立ち良く響くと鱒も元気よく跳ねるのかもしれないが、膨らみ気味の感じも大物感があってまた良し、か。
シェルとカートリッジの間に高さを稼ぐためスペーサーを挟んでいる シェルはメーカー不明のアルミ製 |
フィリップス 20PC-2031 |
DL103はパチパチ音が少なくて
返信削除聴きやすくなる傾向が有る気がします。
自分はテクニカのAT33PTGも持ってますが
レコードらしい響きが聴けるのは
デノンの方に軍配が上がるので
結局そればかり使いテクニカは
ほとんど出番無しです。
今日は身体が怠くてレコードは
聴かずに過ごしちゃいました。
こんにちは。
返信削除103は丸針ですものね。シュアーの44-7もパチパチノイズは少なめです。
放送局で使われてましたから、ある程度音質を犠牲にしてもノイズがない、少ないってところがあるんでしょうね。
クラシック音楽の再生ではやはりオルトフォンの20wなのですが、気楽に聴きたいときは103に限ります。
>今日は身体が怠くて
ゆっくりお休みください。
七味も、身体はそうでもないですが気持ちがすでに怠いです(笑)。
お互い、また一週間、無事に乗り切りましょう!
こんにちは、相変わらずの探究心ですね!^_^;
返信削除私はDENONの103を一度も使った事はありませんが、愚弟の店ではお客さんの為に置いてあります。
巷間、わりと評判が良いので、安価でもあり1個は持っていても.....と、視聴を申し出たことがあります。
愚弟は「そんなもの聴いてどうしょうと云うの?」と訝し気(笑)。
「まぁ兎に角一度聞かせてよ」で、彼氏面倒臭い様子でアームヘッドを103に。
特に劣っているとは思いませんでしたが、演奏の微細な表情の表出が出てこなくて、なにか音色も一つの傾向に傾いているようで、音楽が楽しめませんでしたね。
MCはどれも同じメカニズムですが、カートリッジによる音の違いは大きいと感じました。
愚弟が言うのには、その差異をシッカリと出すのは、それ以降のシステムによるから、103を褒めるファンも少なくないと云う事でした。
七味さんは、そうではないと言えますから安心ですね!(笑)。
moleさん こんばんは。
返信削除他に良いカートリッジをお持ちなら103は無くてもよいでしょうね。弟さんも言にも一理あり、です。
まあ、価格なりの音質であることは間違いないと思います。軽いシェルが良いかもしれません。
ブログにも書きましたが、とても日本的。軽乗用車と書きましたが、トランジスタラジオかも?
七味はmoleさんの探求心を見習いたいですよ。