このところ、先週届いたグリュミオーのバッハのバイオリン・ソナタを繰り返し繰り返し聴いている。
バッハのバイオリン・ソナタは無伴奏ばかり聴いてきた。といってもそれほどディスクを持っているわけではない。グリュミオーとシェリングの2組。チェンバロ(ハープシコード)とのソナタはスターンのBOXにBVW1016,1020,1023の3曲があって、これはチェンバロではなくピアノとなのだが折に触れて聴いていた。BVW1020はカール・フィリップ・エマニュエルの作となっているのだけれど、七味には詳細が不明。そのときはあまりピンと来なかったが、moleさんのブログに触発されて今回の購入と相成った次第。
皆さんのブログを見ていて思うのは、まだまだ知らない曲がいっぱい、というもの。このところ、皆さんのブログで紹介された曲を買う、ということが多い。
moleさんのコレもそうだし、ヨシツグカさんのモーツァルトのセレナーデもそう。見聞が広がっておりますですよ。多謝!。
何を求めようかと思案するも予備知識もない七味。moleさん愛聴のシュナイダーハン盤、ラレード盤、スーク盤のいずれかを、とも思ったが、ここは2組の無伴奏のなかでも日頃よく聴いているグリュミオーなら耳に馴染みもあるし良いか、と思ってグリュミオー盤を買うこととした。
で、聴いた。もう、なんと云ってみようもない。ヒャー!!、美しすぎる~。美しすぎます。やられました。あんぐり、です。曲も美しいのでしょうがこの零れんばかりの美音。凛とした佇まい。やっぱりグリュミオーは凄い。アナログ録音最後期のフィリップス録音(78年と80年)ということもあってなんとも艶っぽい音です。
皆それぞれ美しい曲ではあるが、なかでもBWV1016の第3楽章に心とらえられてグッときた。終止がふんわり宙に漂い終わるあたり、トリハダ~。
あとは、続くBWV1017の第1楽章ラルゴ。シチリアーナ形式。しみじみ。マタイ受難曲のアリア「神よ 憐みたまえ」を想い起こさせる。
このディスクにはバイオリンと通奏低音のためのソナタBWV1023も収録されている。この曲はすでに持っていたバッハのコンピレーションアルバムにも収められていて、バロックバイオリンの枯れた味わいの音とオルガンの織り成す響きが良かったが、このグリュミオー盤はしなやかで艶やか。テンポも速いようで、一聴、全く別の曲かと勘違いするほど。こうしたアプローチはフツーなんだろうか?これもアリ、なんだろうけど今のところコレはちょっと馴染めていない。6つのソナタもバロックバイオリン盤を聴いてみたくなった。
スターン盤の3曲も改めて聴くといいなぁ~と思う。モノラル録音だけれどこれはまた音が凝集する感じがあってね。
こうしてバッハも聴くように(聴けるように)なった七味。マーラーをはじめとする近現代曲ばっかりを飽きもせず聴いていた20代の頃には考えられない。あの頃はバッハのバの字も知らなかった。まさかバッハが好きになるとはねぇ~。
タイムマシンがあればそのころの七味に「安心しろ。お前はちゃんとバッハを聴くように(聴けるように)なるから」と言ってあげたい(笑)。
DECCA 454 011-2 |
小川さん、最近はご無沙汰です。
返信削除あまり夏場に聴きたくならないなあ。
こんばんは。
返信削除いや、それがいいのよ。合う合う。チェンバロも涼しげ。今度来たらお聴かせするよ。